614 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/16(土) 22:33:34.61 ID:A0UiKde8O
***1***
町から少々離れた場所に民間軍の小隊が駐留していた。
先日副隊長の怪我に伴って派遣された臨時の兵の名をジョルジュという。
( ゚∀゚)「女が欲しくなったらお前らどうしてんの?」
('A`)「いやなに、俺たちは馬で……」
彼から質問を受けた隊員のドクオが馬小屋にいる雌馬を指刺す。それにジョルジュは露骨に嫌悪の念を持った。
(;゚∀゚)(ねーよ……)
しかし数週間も経てば、人一倍性欲の強いジョルジュはついに抑えきれなくなり、ついには深夜に適当な馬を見繕い、行為に及んだ。
ところが、ちょうどその時、馬小屋の扉が開く音とともにランプの灯りを持ったドクオが入ってきた。
(;'A`)「な」
(;゚∀゚)「お、お前も?」
慌ててごそごそと下半身を隠しながらジョルジュが言うと――
(;'A`)「あの、その……俺はその馬で町まで行って女を買おうと」
616 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/16(土) 22:34:32.08 ID:A0UiKde8O
***2***
小さな町にギコとしぃという共働きの新婚の夫婦がいた。
ある日、夫が帰ってくるとしぃは訪ねた。
(*゚ー゚)「ギコくん、いい知らせと悪い知らせどちらから聞きたい?」
(,,゚Д゚)「なんだよゴルァ」
(*゚ー゚)「どっちか選んでよ」
妻の思わせぶりな態度に困惑しつつもギコは答えた。
(,,゚Д゚)「あえて悪いほうからで」
(*゚ー゚)「今日、前々からのあなたの愛人さんを殺s……消したわ」
(;,,゚Д゚)「……」
(* ー )「いいほう聞きたいよね?聞きたいわよね?」
(;,,゚Д゚)「その包丁を下ろせえええええ!!」
(* ∀ )「あなたはもう浮気なんてしなくてよくなるの」
619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/16(土) 22:37:37.22 ID:A0UiKde8O
***3***
(,,・д・)「助けてお巡りさん!お父さんたちが喧嘩してるでち!」
婦警が、ちびギコと名乗った少年に連れられて彼の家の前まで駆けてゆくと、確かに三人の男性が血を流しながら殴りあっていた。
ゴルァ!!
(#,,゚Д゚)('A`#)(<●><●>#)ダマリナサイ!!
チクショウ!!
(#*゚ー゚)「……(あとで殺す)」
(,,・д・)「どうしよう……どうしよう……」
(*゚ー゚)「あらあら、とりあえず君のお父さんがあの中の誰かを教えてちょうだい?」
(,,・д・)「それがわかんないから喧嘩になってるんでち」
(* ー )
621 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/16(土) 22:39:18.02 ID:A0UiKde8O
***4***
流石兄弟という仲の悪い双子がいた。
彼らは正確は真反対だが、顔はそっくりで、見知った人間でも間違えるほどだった。
あるとき、仕事と偽って兄者は弟者の妻ハインとともに旅行へ行った。目的は言わずもがなである。
二泊三日の旅行が終わり、帰ってきても寂しがりもしない自分の妻、ワタナベに不思議に思いながら、兄者は尋ねた。
( ´_ゝ`)「俺が出張から帰ってきたのに嬉しくないの?」
从'ー'从「何言ってるの?昨晩もすごかったじゃない」
623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/16(土) 22:41:53.76 ID:A0UiKde8O
***5***
弟者の家では、食卓を囲みながら夫婦が話し合っていた。
体調が悪かった為、二泊ほど隣町の『病院に入院』していたハインがやっと帰ってきたのだ。
从 ゚∀从「子どもが出来たみたいだ」
(´<_`*)「何?本当か!?」
从 ゚∀从「(一卵性だから遺伝子的には一緒だよな……)」
(´<_`;)「あれ、そういえば俺たちここ半年くらいご無沙汰……」
从;゚∀从「何言ってんだ?ほら、三日前もあんなに激しかったじゃねえか」
(´<_`;)「え、ええ?三日間はワタナベと……」
从 ゚∀从 あ (´<_` )
626 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/16(土) 22:46:22.56 ID:A0UiKde8O
***6***
丘の上に簡素な小屋を建てて住んでいる子どもがいた。彼は妾の子で、母親を生まれてすぐに亡くし、父親も行方不明だった。
毎日ギリギリの量の食事でやせ細った少年の名前はちびギコ。
そんな彼のところにある日ふらりと男が訪れる。
(,,・д・)「誰でち」
( ゚∀゚)「兵隊あがりの、ジョルジュという。過去は聞かないでほしい。
頼む、何泊か泊めてもらえないか?」
差し出された食料と引き換えにちびギコはそれを承諾した。
そして彼は数日後には明るく頼りになるジョルジュにすっかり懐いていた。
(,,・д・)「ジョルジュ……神様って何でち?なんで何にも叶えてくれないんでち」
あるとき、ちびギコがふと疑問に思ったことを口にすると、ジョルジュは簡単に答えた。
( ゚∀゚)「HAHAHAケチだろ?俺の嫁さんだからだよ」
(,,・д・)「寒いでち」
( ゚∀゚)「子ども心の期待するような回答なんて無理だよバカ野郎」
(,,;д;)
627 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/16(土) 22:48:13.53 ID:A0UiKde8O
***7***
ある日ギコは友人と妻と共にゴルフをしにきていた。
( ・∀・)「早く打ちなよー」
(,,゚Д゚)「いや、待ってくれって」
しぃは前方の少し離れた場所でギコを見ている。
スイングを繰り返し、フォームを万全にしようと些か時間をかけすぎているギコにいらいらしてきたモララーは、ギコをからかう。
( ・∀・)「奥さんにいいとこ見せたいんだろw」
(,,゚Д゚)「んな、野外で脱ぐ趣味はねえぞゴルァ」
(;・∀・)「じゃなくて、ハートを撃ち抜きたいんだろ?」
(,,゚Д゚)「おう勿論だ!よし打つぞ」
直後、しぃがゴルフボールで胸を強打し、救急車で運ばれたのは言うまでもない。
630 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/16(土) 22:52:00.91 ID:A0UiKde8O
***8***
クーは悩んでいた。どうして自分はこんなにも恵まれた容姿にも関わらず男性と恋愛をできないのか、と。
そこで、素直な彼女は素直に友人に尋ねてみた。
川 ゚ -゚)「どうしてなのかな」
ξ゚听)ξ「あら、そんなこと言っちゃ駄目よ」
恋人がいるその友人ツンはお茶を濁して彼女の求める明瞭な返答をくれない。
クーは家に帰って鏡に自分を映した。そこには若さに満ちた可愛い女の子がひとり。
(,,゚Д゚)川 ゚ -゚)
彼女の後ろにいる男性は、彼女だけには見えなかった。
632 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/16(土) 22:56:05.38 ID:A0UiKde8O
***9***
ある日、遅刻しそうだったためパンをくわえながらクーは通学路を全力疾走していた。
ところが曲がり角で突然の衝撃を受け、尻餅をつく。
見上げた先にいたのは青年だった。
(,,゚Д゚)川 ゚ -゚)「きゃ、」
「おわっ!ごめんなさい」ミ゚Д゚,,彡(゚ー゚*)
(,,゚Д゚) あ (゚ー゚*)
(;,,゚Д゚) (゚ー゚*;)
以後、クーとそのぶつかった青年は急に異性と親しくする機会が増えたという。
了
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