213 名前:ξ゚听)ξツンは落とすそうです:2007/12/23(日) 01:12:49.68 ID:j3f+3siV0
白い氷の結晶がが窓の外で風と共に舞い踊る。
2学期の終業式が終わって、教室には2つの影があるだけ。
( ^ω^)「……」
ξ゚听)ξ「……」
教室の中は静かだ。
しかし気まずい空気は無い。
幼馴染という関係がまったりとした空気を生み出していた。
ξ゚听)ξ「……」
ξ;゚听)ξ(これはチャ―――ンス!!)
ξ;゚听)ξ(チャンスよ! 今ならいける!)
ξ*゚听)ξ(告白のチャンス!!)
小さな頃から共に育ってきたブーンに好意を持っているツンは
今まで何度も告白をしようと思ってきたが、失敗に失敗を重ねている。
それは自分の性格だったり、ハプニングが起きたりと色々だ。
ξ;゚听)ξ(言え! 言うのよ、ツン)
ξ*゚听)ξ「ブーン…あ、あの、言いたいことがあるの」
( ^ω^)「ん? なんだお?」
214 名前:ξ゚听)ξツンは落とすそうです:2007/12/23(日) 01:13:43.23 ID:j3f+3siV0
ツンは自分の顔が熱くなるのを感じた。
幾度と無く挑戦してきたことだが、慣れることなんてない。
実際に手は震え、声は上擦っている。
ξ*゚听)ξ「私は……ブーンの事が…」
頭の中は白く染まり、自分が何を言いたいのかが分からなくなる。
今回は告白を止めてしまおうか、という考えが頭の中を過ぎていく。
( ^ω^)「どうしたんだお? 僕がどうかしたかお?」
ブーンがツンの顔を覗き込む。
いつもと…昔と変わらない笑顔が目の前にあった。
その笑顔は、私に告白をする勇気を与えてくれた。
ξ*゚听)ξ「私は、小さな頃からブーンの事がs
('A`)「うぃーす、おまたせー」
教室のドアから聞こえる、どこかダルそうな声。
声の主はダルそうな顔をした男、もう一人の幼馴染ドクオがいた。
ξ#゚听)ξ「大っっっ嫌いよおおおおおおおお」
(;'A`);^ω^)「「えええええええええええええええ!!!」」
ツンは、ブーンに大嫌い宣言をして教室から走り去った。
215 名前:ξ゚听)ξツンは落とすそうです:2007/12/23(日) 01:14:49.17 ID:j3f+3siV0
廊下を走りながらツンは、落ち込んでいた。
ξ;゚听)ξ(……ま、またしても…)
ξ#゚听)ξ(――何度も何度も何度も何度もおおおおおおおおお!!!)
ツンの告白失敗の要因、ハプニングは殆どはドクオが原因だった。
216 名前:ξ゚听)ξツンは落とすそうです:2007/12/23(日) 01:15:14.87 ID:j3f+3siV0
小学校3年生時
ある、雨の日
( ^ω^)「あれ? ツン、傘はどうしたんだお?」
ξ゚听)ξ「…忘れたのよ」
( ^ω^)「おっおっお。ツンはお馬鹿さんだおー。」
ξ゚听)ξ「うるさいわねー」
ブーンは軽くツンを笑った後に自分の傘を少し傾けた。
( ^ω^)「入れてあげるお」
ξ*゚听)ξ(キタ━━━━━━ξ*゚听)ξ━━━━━━ !!!!!アーイラービューベイーベ ラララララーラ…)
ξ*゚听)ξ(予想どうりだわ! 私GJ!! わざと傘を忘れてブーンと相々傘をする計画は成功だわ)
ξ*゚听)ξ「ど、どうしてもって言うなら入ってあげても…」
('A`)「あれ、ツン傘は?」
後ろから声がする。……ドクオだ。
218 名前:ξ゚听)ξツンは落とすそうです:2007/12/23(日) 01:15:42.96 ID:j3f+3siV0
( ^ω^)「忘れちゃったらしいお」
('A`)「じゃあ俺の傘貸してやるよ。」
ξ;゚听)ξ(何いいいいいいいいいいいいいい!!)
冗談じゃないと思ったツンは必死に反対する。
ξ;゚听)ξ「ド、ドクオが濡れちゃうじゃない」
('A`)「俺、2本持ってるし」
ξ#゚听)ξ(ちくしょおおおおおおおおおおおお!! ンデモッテンダヨオオオオオオオオ!)
そう言ってツンに傘を手渡す。
( ^ω^)「ツン良かったおね」
ξ )ξ「ウン、ソウネー」
( ^ω^)「何で傘2本持ってるんだお?」
('A`)「いやー今日の朝カーチャンがさー……」
219 名前:ξ゚听)ξツンは落とすそうです:2007/12/23(日) 01:16:20.02 ID:j3f+3siV0
中学校2年生時
木枯らしが吹き荒ぶ季節。
ツンとブーンとドクオは通学路を歩いていると道には水溜りに氷が張っていた。
ξ゚听)ξ「珍しいわね、氷が出来るなんて…ハッ」
ξ*゚听)ξ(チャンスよ。氷の上を歩いて転び、ブーンに助けてもらうチャンス!
ちょっとドジっ子のイメージをつけるのよ!
そしてそのままアーイラービューベイーベ ラララララーラ…)
パリン パリッ パリン
(*'A`)「氷は踏むに限るな」
(*^ω^)「お、僕も踏むおー」
ξ;゚听)ξ(あああああああああああああああああああああ!!!)
道にある氷を踏みながら歩く幼馴染二人。
ツンがその上を歩く前にすべてが粉々に踏み砕かれていった。
ξ:゚听)ξ(い、いや薄氷じゃなくて厚い氷なら……)
( ^ω^)「お、この氷割れないお。」
ξ*゚听)ξ(キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!)
220 名前:ξ゚听)ξツンは落とすそうです:2007/12/23(日) 01:16:53.98 ID:j3f+3siV0
('A`)「うおりゃ」
パリン
ξ゚听)ξ
221 名前:ξ゚听)ξツンは落とすそうです:2007/12/23(日) 01:17:21.04 ID:j3f+3siV0
ドクオのカカト落しが氷に決まった
ξ゚听)ξ(……神様、カカト落しをしてまで氷を割る価値なんてあるのですか)
神は言う。氷は割られるために生まれてきた、と。
故に人はカカト落としを決める。
( ^ω^)「お? この氷カカト落としでも割れないお」
('A`)「あ、マジだ。全然割れねえ」
( ^ω^)「ツンーこの氷凄く厚いおー」
ξ#゚听)ξ「知らないわよそんなのおおおおおおお!!!!!」
ツンのカカト落しが氷に決まり、男子2人が割ることの出来なかった氷を見事に粉砕した。
ξ#゚听)ξ「早く学校行くわよ!!」
(;^ω^)「お、おー」
(;'A`)「スゲー…」
ブーンの中でツンのカテゴリに怪力が入った瞬間だった。
222 名前:ξ゚听)ξツンは落とすそうです:2007/12/23(日) 01:17:57.68 ID:j3f+3siV0
ξ゚听)ξ(他にも他にも何度も何度も…)
ξ#゚听)ξ(あの男おおおおおおおおおおおおおおおおおお)
ツン達は現在2年生。
来年にもなれば受験受験で遊ぶ暇なんて無くなってしまうだろう。
大学へ行ってしまえば会うことすら難しい。
ξ#゚听)ξ(決めた)
ξ#゚听)ξ(来年の4月までに絶対にブーンを落としてみせる!)
fin
お題 薄氷
木枯らし
雨
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