214 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2008/07/05(土) 23:08:00.65 ID:Pc4yLtH+O

さらさらと笹の葉。
吹く風にさらされ。
ともすれば飛ばされそうに。


ξ゚听)ξ 短冊……か。

女の呟きは暗い空へと吸い込まれる。


ξ゚听)ξ 彦星と織り姫は一年越しにしか会えないのね。


見上げた空に浮かぶ星。
寂しげに輝くそれも今日この時だけはいつもよりも煌めいて。



216 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2008/07/05(土) 23:11:00.93 ID:Pc4yLtH+O

ξ゚听)ξ でも……一年に一度だけでも会えるんだよ?


ブーンに会えますように

そう書かれた短冊へと視線を落とす。


( ^ω^) 七夕の日に笹の葉に願いを込めた短冊を吊せばどんな願いも叶うんだお!



ほんの少しの間過去のことを思い返した。



218 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2008/07/05(土) 23:11:52.18 ID:Pc4yLtH+O

ξ )ξ でもね、ブーン……かなわない願いも、あるんだよ?


そっと手に持った短冊を笹の葉に吊しながら。


ξ )ξ 今からそっち行くからね……

静かに、静かに、大きな、とても大きな短冊をもう一つ笹に吊した。


ξ )ξ うっ……やっと、あえ……る……


人のいなくなった山中には子供たちが吊した無邪気な願いに紛れ、一際大きな願いを込めた短冊が。



戻る

inserted by FC2 system