220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/30(日) 23:37:04.27 ID:SPnCOWDs0

 相変わらずドアは風にはためいて耳障りな音を立てる。
 ザラリとした感触の一枚板を撫ぜて砂を払い、ドクオは自分のスペースを確保した。

(´・ω・`)「やぁ、ようこそ」

 マスターはそれだけ言うと、バーボンの瓶の用意を始める。
 アメリカ中部独特の乾燥した空気が、バーの中に吹き込んでくる。
 カウンターの上にダブル・バーボンのタンブラーが置かれ、
 マスターは手馴れた手つきでドクオのほうに滑らせる。

('A`)「腹が減ってるんだ。これを一切れくれないか」

 ドクオはカウンターの端に置いてあった干し肉を指差して言った。

 マスターは返事のかわりに一本のナイフを投げる。
 銀色の光の筋がドクオの目の前のカウンターに伸び、それは木製のカウンターに突き刺さるナイフに変わる。

('A`)「…相変わらず凄い腕だな」

 この町では知らない者のいない、マスターの投げナイフの技。
 ドクオはカウンターにささったナイフを引き抜き、干し肉の端をこそげ取る。



230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/30(日) 23:46:16.81 ID:SPnCOWDs0

(´・ω・`)「こんな技術は、本当は使われるべきじゃないんだ。争いの技術だから」

 マスターはグラスを磨きながら言う。

('A`)「それがわかってんなら、あんたもいい加減落ち着きなよ」

 ドクオは干し肉をかみながら言う。

(´・ω・`)「もし僕のところに来てくれる女性がいるんなら、すぐにでもこの町に腰を落ち着けるんだがね」

 ドクオはその台詞に奇妙な違和感を覚える。
 何を言ってるんだ?
 一年前、「皆殺しの流石兄弟」の影におびえっぱなしだったこの町を救った「英雄」ショボンが、
 もしこの町の娘に求婚したとすれば、誰であれ断られるはずもないのに…

(´・ω・`)「力を持っている人間というものは二種類に分かれるんだよ。
      尊敬される人間と、恐れられる人間とに」

('A`)「あんた…自分がもてないのは、自分が恐れられてるからだってのか?」



236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/30(日) 23:51:44.44 ID:SPnCOWDs0

(´・ω・`)「違うかい? 女からしてみれば男なんてみんなコヨーテと同じさ。
      ガンの代わりに男根をひけらかして、それを突きたてようと躍起になって…」

('A`)「マスター、あんたこの町に来る前に…」

 何かあったのかい? とでかかった言葉を、ドクオは飲み込む。
 マスターがまだ自分から喋っていないことを、
 こちらから聞き出すことは、何かタブーに触れるような気がしたからだ。

 ドクオはマスターの過去を聞くかわりに、別の表現を使うことにする。

('A`)「あんたなぁ…股間に付いてる短剣は女を脅すためのものじゃないだろ?」

 マスターは無言でグラスを磨き続ける。
 ドクオはしばらくマスターを見つめていたが、
 やがて自分のグラスに唇をつける。

 焼け付くようなストレートのバーボンがドクオの喉を通り過ぎる。



238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/30(日) 23:54:13.37 ID:SPnCOWDs0

(´・ω・`)「…よくわかったね」

 ポツリとマスターは言う。
 ドクオはふたたびマスターに目を向ける。

(´・ω・`)「そう、女を脅すためじゃない…」


(`・ω・´)「こうするためだ!!!」






 ちょwおまwwまwwwwwwwやめ、やめ、やめやめやめやめアッーーーーーーー!!!!!!

〜 Happy End 〜



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