179 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 17:50:04.24 ID:x32xF7NX0

   ('A`)「うぅー外さみぃー」

   ('A`)(しかし室内はチーズ臭かったな。ピザ食いすぎだろJK……ん?)

   ('A`)「どうした少年。黄昏るのがカッコイイとでも思ってんのか」

ミ∀・ シ「ドクオさん……」

   ('A`)「おー綺麗な夜景じゃねぇか」

ミ∀・ シ「そうなんですよねぇ」

ミ∀・ シ「綺麗なんですよ、本当」




ミ∀・ シ「ドクオさん」

   ('A`)「うん?」

ミ∀・ シ「……友達100人って実現可能だと思いますか?」

182 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 17:54:48.35 ID:x32xF7NX0

   ('A`)「……なぞなぞですか?」

ミ∀- シ「いえいえ、いち質問ですよ」

   ('A`)「……まぁできんじゃね? ネトゲだの出会い系だのゴロゴロしてるし」

ミ∀・ シ「そういうの無しで。自分が会った人だけで達成するには」

   ('A`)「……できる奴も一人くらいはいるだろ」




ミ∀・ シ「じゃあ嫌われるの0人はどうですか?」

   ('A`)「……0っすか」

ミ∀・ シ「0っす」

   ('A`)「……考えたことねぇな」

ミ∀・ シ「ですよね」

184 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 18:03:31.56 ID:x32xF7NX0

ミ∀・ シ「俺にとって、人とのファーストコンタクトって結構重要なんですよ」

ミ∀・ シ「そこで上手くいけばその人とは上手くいく。
      逆だったらどうすればいいのか見当も付かない」

ミ∀・ シ「ファーストコンタクト以外だと、自分から接点広げることができた人っていなかったんですよねー」

   ('A`)「……ぶぇくしっ」

ミ ・∀)「あ、中戻りますか?」

   ('A`)「あー、まー、いいわ。存分に語れ」

ミ ・∀)「……」

ミ∀- シ「中学のときの話、いつだかしましたよね?」

ミ∀・ シ「あの時は何にも考えなくて、周りをほったらかしにしていたんです」

ミ∀・ シ「だからギコが変えてくれるまで周りは変わらなかった」

ミ∀・ シ「今は……自分から変えてみたいって思い始めてて」

ミ∀- ;シ「……でも初手手詰まりなんですよ。まったく良い方法が思いつかないっす」

186 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 18:10:51.34 ID:UKw4G1wj0

   ('A`)「……」

ミ∀・ シ「なんていうか、今日集まった俺の知り合いって、みんな俺に優しいんですよ。
      そんな人たちに囲まれて、ふとクラスの人のことを思い出しました」

ミ∀・ シ「そんな優しい人たちに甘えている気がして。
      クラスで上手くいかないからこっちを拠り所にしてるのかな、って」

ミ∀・ シ「夜景見ながら、そんなこと、考えたり……ね」

   ('A`)「……」

   ('A`)「……そ」




      ――――――それは違うぞモララー!!!




   (;'A`) !?

ミ; ・∀) !?
 
188 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 18:20:52.81 ID:UKw4G1wj0

      (゚Д゚,,)「甘えてるとかじゃないだろ」

      (゚Д゚,,)「俺とお前は友達になった」

      (゚Д゚,,)「なら甘えじゃないだろ」

      (゚Д゚,,)「わかれよ。今すぐ」

   ミ; ・∀)「……ギコ」




('A`)「……ん、まぁ、まんまその通りだと思うけどな」

   ミ∀・ シ「ドクオさん」

('A`)「お前友達100人いなきゃ生きていけないのかよ」

('A`)「たった一人にでも嫌われたら死ななきゃいけないのかよ」

('A`)「なにが大切なのか見失ったら、明日なんて見えないぜ」

('A`)(どうしてこうエロゲの台詞ってこういう時に決まるんだろうな)

191 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 18:35:06.80 ID:o6d0zROe0

      (゚Д゚,,)「最初の一回だけで友達になれるかどうか決まるんだったら」

      (゚Д゚,,)「俺とお前は友達じゃないからな」

   ミ ・∀)「……そういえばそうだよね」

      (゚Д゚,,)「お前が良い奴だってわかったから友達になれたんだ。わかるには一回は足りないぞ」

   ミ ・∀)「……どうしてギコはストレートに言えるんだろうね、そういうこと」

      (゚Д゚,,)「お前が言わせているようなもんだがな」




   ミ -∀)「……ん」

   ミ ・∀)「どもっす。目が覚めた。酔いも」

   ミ ・∀)「だからもう酔ったようなことは言わないっすよ」

      (゚Д゚,,)「おぅ!だが俺はこうやって本音を言ってくれるから、
           やっぱ昔のお前より今のお前の方が好きだって思うな!」

   ミ; -∀)「……大声でそういうこと言わないでくれ。ギコほど臭い台詞に耐性ないんだから」

('A`)(今の完全にウホッじゃん)

194 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 18:43:50.58 ID:lmHiMYkT0




      「モララーくんに彼氏とられたぁ〜!」(////*)




   ミ; ・∀)「しぃちゃん?」

      (////*)「人の彼氏とった〜。泥棒猫のオスを捕獲しました〜」

      ('、`*川「よーし、連行しなさい。事情聴取するから」

   (,,゚Д゚)「先輩……しぃに飲ませすぎですよ」

      ('、`*川「この子が勝手に飲んだのよ。だから風に当ててあげようとしたら」

      ('、`*川「衝撃の告白が」

      (////*)「もうギコくんを殺して私も死ぬしか〜」

   ミ; ・∀)「しぃちゃんしっかり!」

   (,,゚Д゚)「あー大丈夫か、しぃ」
      
198 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 18:50:14.59 ID:E7lTnaRE0



         ミ >∀)「わぷっ!?」




      (////*)「えへへ〜、成敗♪」

   (,,゚Д゚)「おーモロ顔面にHITしたな」

      ('、`*川「普段のしぃなら絶対やらない行動ね」

   ミ ・∀)「……」

   ミ ・∀)「ねぇギコ」

   


         (>Д<,,)「なんだモ――――――ぷっ」

   ミ∀・ シ「彼女の不始末は彼氏が責任取るべきだよね〜」

         (゚Д゚,,)「……おもしれぇぞゴルァ」
   
201 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 18:57:06.42 ID:XkXiJouN0

   从 ゚∀从「なになに、雪合戦? 俺もやるって!」

   ( ゚∀゚)「懐かしいな。俺も混ぜろよ」

   (´・ω・`)「彼氏彼女タッグにモララーが押されてるよっ! 助けに行かなきゃ」

   (゚、゚;トソン「えぇ!? 私もやるんですか!?」




            「ギコがそっちに行ったー!」

                         「ちょ、俺ばっか集中攻撃かよ!!」

   「手ぇ冷たいぃ」

                                    「その雪球でかくね!?」

         「タイムタイム!靴の中に雪―――タイムだってば!」

          「雪にタバスコ混ぜてみた」

                                  「にげんなーっ!あたれーっ!」

     「雪に埋まれー♪」



204 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 19:03:52.81 ID:XkXiJouN0

川 ゚ -゚)「楽しそうだな」

( ФωФ)「まったく若いのである」

   ('A`)「あーあったけー」

( ФωФ)「キミは参加しないのであるか?」

   ('A`)「あ、俺根っからのインドア派なんで」

川 ゚ -゚)「では私が行ってくるとしよう」

( ФωФ)「クーがであるか?」

川 ゚ -゚)「冬は動かないと肥えてしまうからな」

川 ゚ -゚)「行かないか?」

( ФωФ)「……どうせアルコールも入って運転できないのである。たまにはこういうのも良いかもしれん」




   ('A`)「……おー、突っ込んでった」

   ('A`)「この展開、いつかのさわやか3組であった気がするな」

   ('A`)「……っぇくし!」

208 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 19:13:21.33 ID:GVIdZSku0
誰のための鐘が鳴っていたんだろうか。

オウカガイを立てるべきは誰だったのか。
感謝を捧げるべきは誰だったのか。
くだらない。
友達がいるじゃないか。
胸を張って言えよ。
こうしてぐじぐじ悩んでいたら、雪球ぶつけて戦いに来てくれる奴らがいるって。
子供のようにはしゃいで転んで。
子供の頃できなかったことを、今付き合ってくれている友達がいるじゃないか。
一歩進んで、一歩下がって。
それが『今この時』を楽しむステップに変わる。
さあ弾薬を備えろ。
友達に、ありったけぶつけるために。

213 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 19:19:34.08 ID:E7lTnaRE0

   ζ(゚ー゚*ζ「……」

(`・ω・´)「モララー君の妹さんでしたよね、行かないんですか?」

   ζ(゚ー゚*ζ「……なんか、タイミング逃しちゃって」

   ζ(゚ー゚*ζ「……あの」

(`・ω・´)「はい?」

   ζ(゚ー゚*ζ「……おにぃちゃんの横にいる人いるじゃないですか」

(`・ω・´)「髪をまとめている?」

   ζ(゚ー゚*ζ「はい。あの、あの人が今日おにぃちゃんに呼ばれたって本当ですか?」

(`・ω・´)(……)

(`・ω・´)「うちの弟が言いだしっぺみたいでしたよ。モララーくんの知り合いではあったそうですが。
       まぁここに集まった人なんて一期一会ですからね」

214 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 19:23:09.93 ID:E7lTnaRE0

   ζ(゚ー゚*ζ「……」

(`・ω・´)「妹さん名前は?」

   ζ(゚ー゚*ζ「あ、デレって言います」

(`・ω・´)「デレさんに飲んでもらいたいカクテルがあるんですが、いいですか?」

   ζ(゚ー゚*ζ「ごめんなさい。私アルコール本当に弱くて」

(`・ω・´)「大丈夫です。少しだけ待っていてください」

216 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 19:28:24.90 ID:E7lTnaRE0




      (`・ω・))彡°カシャカカシャン カシャカカシャン

      (・ω・´) トクトクトク

      (`・ω・´)「はい、召し上がれ」




   ζ(゚ー゚*ζ「すごくさっぱりしてて、ミントっぽいですね」

(`・ω・´)「ええ。でも爽快感が強すぎて、食べ物を食べた後だとお腹が変な感じになりませんか?」

   ζ(゚ー゚*ζ「……実はすごく」

(`・ω・´)「ではグラスを貸してください」

217 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 19:33:37.29 ID:wXNlHYg/0




      (`・ω・) トクトクトク

      (・ω・´) クルクル

      (`・ω・´)「今度はお口に合うと思いますよ」




   ζ(゚ー゚*ζ「……本当だ。甘くなって飲みやすい」

   ζ(゚ー゚*ζ「私こっちの方が好きです」

(`・ω・´)「ええ、デレさんをイメージして作ったカクテルを足してみました」

   ζ(゚ー゚*ζ「私を?」

(`・ω・´)「折角だから『デレ』とうカクテルにしましょうか」

   ζ(゚ー゚;ζ「えぇ!? それはちょっと……」

(`・ω・´)「ちなみに最初に出したカクテルは『モララー』と言います」

   ζ(゚ー゚*ζ「……おにぃちゃん?」

222 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 19:45:07.37 ID:wXNlHYg/0

(`・ω・´)「『モララー』は割っても美味しいカクテルというコンセプトが入っています」

(`・ω・´)「しっかり計ればどんな果実を混ぜても合うでしょう」

(`・ω・´)「デレさんが飲みたいのはどんな混ぜ方したときでしょうね?」

   ζ(゚ー゚;ζ「……えっと」

(`・ω・´)「カクテルはシンプルな合わせしかできません。
       二つも三つも一緒に振れば美味しくなるというものではありませんよ」

(`・ω・´)「先に合わせられたら、自分がどんなに混ぜ合わせたいものがあっても、決して後入れしてはいけません」

(`・ω・´)「調和が乱れてしまうからです」

(・ω・´)「さて、凍えて帰ってくる風の子たちに暖まるものでも用意しておきますかね」




   ζ(゚ー゚*ζ「……」

   ζ(゚ー゚*ζ「……嫌味な人」

224 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/18(火) 19:51:45.69 ID:HKxpUWwd0




                             「あれ? モララーどこ行った?」

       「あんなところにいたぁ!」
                                 「全員突撃ぃ――――――!!!」

                 「よしっ、そっちの足持って!」
 「こらぁ!暴れるなぁ」
                        「服の中に雪入れてやれー!」

                                    「手を抑えたぞ!」
     「これで両手両足は封じたな」
                              「じゃあ拓とろうぜ!」

                  「人型の? いいね、あそこら辺まだ綺麗だよ」

        「みんなーっ! 呼吸を合わせろーっ!」




                   ――――――せーのっ!!




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