19 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 03:12:53.68 ID:tagIFXUh0

< あ、出てくよ。
< 聞こえてたんじゃない?
< でも涼しい顔してるけど。
< あたしらが何言っても別にってことっしょ。
< 超自分に自信あるんだね、それ。
< ま、あたしら何てしょせんこのレベルっすから。
< いえてる〜。
< おい、フォローいれろよ。
< えー、その顔と性格じゃムリじゃん?w
< ギャハハハハハ。




   (*゚ー゚)「……」

   ζ(゚ー゚*ζ「……」

   从 ゚∀从「……? ???」




(,, Д )「――――――……!」(……だめだ! モララーの顔に泥塗っちまう……!)

20 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 03:18:11.17 ID:P12aSHWG0

   (*゚ー゚)(……これだからオンナって……)

   ζ(゚ー゚*ζ「……あの、しぃ先輩……」

   (*゚ー゚)「わかってる」

   (*゚ー゚)「ご飯済ませたら部室に行きましょう。誰もいないから」

(,,゚Д゚)「……しぃ。お前なにか知って―――」

   (*゚ー゚)「早く食べちゃお、ギコくん」

   (*゚ー゚)「ここに居たくないもん」

(,,゚Д゚)「……おぅ」




   从 ゚∀从「……? ほんじゃま、いただきまーす……でいいの? ???」

22 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 03:26:57.75 ID:1fs3XLjo0

('、`トソン(……また図書室一人ご飯……)

('、`トソン(……教室でも本ばっかり読んでたからこんなことに……)

('、`トソン(部活でもやってればよかったなー)

('、`トソン(……)

('、`トソン(……こういう気分なのにお弁当おいしいから困っちゃうのよー……)




      ミ・∀・シ ガラッ




(゚、゚;トソン(……! また!?)

(゚、゚;トソン(……ああっ! お弁当広げ始めてるっ!?)

(゚、゚;トソン(なんで? 今日は学食に行ってたじゃない!?)

(゚、゚;トソン(おおおおお、落ち着けわたしーっ!)

27 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 03:38:28.36 ID:1fs3XLjo0

   ミ-∀-シ(あー……やっぱいいなここ。落ち着きスポットだー)

   ミ-∀-シ(でもどうしよっかなー……)

   ミ-∀-シ(たぶんデレちゃんとか感づいてると思うし……)

   ミ-∀-シ(兄貴が嫌われ者ってやっぱいやだよなー)

   ミ∀- ;シ(うーん……そういえば俺、こういうときに解決したこと……ない?)

   ミ∀- ;シ(……やばい……初手手詰まりだ……これ……)

   ミ-∀・シ(ん? あれは……)




                   トテトテトテ (よしっ! 今回もバレずに脱出成功!) (゚、゚トソン




   ミ ・∀)(トソンさんだー……)

   ミ; -∀)(隣の人にも同じように思われてるのか……。
         別にいいけど忘れ物とか絶対できないな……俺最近たるんでるし気をつけないと……)

30 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 03:51:32.42 ID:jknZQWsk0

−放課後−

      キーンコーンカーンコーン

   ミ∀- ;シ(やっと終わった……)

   ミ∀- ;シ(でもまだやることある……クーさんに言われたもの集めなきゃ……)
  _
( ゚∀゚)(……心なしか疲れてるな)
  _
( ゚∀゚)(俺が同じ立場だったら……)
  _
( ゚∀゚)(……いや、わざわざ絡まれるようなフり方してるから自業自得だぜ)
  _
( ゚∀゚)(上手く避わしているように見せて、実は誰も眼中にありません、って言ったようなもんだしな)
  _
( ゚∀゚)(当事者より、周りの女子がカチンとくるだろ。お前が悪いよモララー……)




      (゚Д゚,,) ガラッ

   ミ ・∀)「ギコ?」

      (゚Д゚,,)「……ちょっと話さないかモララー」

31 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 03:56:22.04 ID:jknZQWsk0

(,,゚Д゚)「……お前、告白されたんだって?」

   ミ∀・ シ「……まぁ」

(,,゚Д゚)「……好きとか愛とか、信じられねぇとか言ったんだって?」

   ミ∀- ;シ「……恥ずかしながら」

(,,゚Д゚)「しかも四回も」

   ミ∀- ;シ「……4回もです」

(,,゚Д゚)「……なにかのドラマかでそういう台詞あったのか?」

   ミ∀- ;シ「……自分で悩んで作りました」

(,,゚Д゚)「……お前」




(,,゚Д゚)「イタイぞ」

   ミ∀< ;シ「……あー、あー、言わないでぇ〜……」

34 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 04:06:31.88 ID:XCtz2blw0
(,,-Д゚)「……もっと」

(,,゚Д゚)「上手いこと言えばよかっただろうに」

(,,゚Д゚)「これじゃあお前……戻ってるじゃねぇか」

(-Д-,,)「お前にこんな思いさせるために……VIP高に来てほしかったわけじゃねぇぞゴルァ」

   ミ∀・ シ「……ごめん」

(-Д-,,)「謝るなゴルァ」

   ミ∀・ シ「……ごめん」

(-Д-,,)「……」

37 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 04:16:43.21 ID:vYDO1v1x0

   ミ∀・ シ「でもさ、俺後悔してないよ」

(,,゚Д゚)「……そうなのか?」

   ミ∀・ シ「うん。ギコが誘ってくれなかったらVIP高に通うなんて、
        俺じゃ絶対思わなかったし」

   ミ∀・ シ「それに高卒資格あれば大検とか受けなくていいし。
        なんだかんだで――――――」

(,,゚Д゚)「モララー」

(,,゚Д゚)「……そういうこと言ってるんじゃないって、わかってるんだよな?」




   ミ∀・ シ「……」

   ミ∀- ;シ「……すいません。話しを逸らせようとしました」

41 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 04:24:53.45 ID:2XzUaS+t0

(,,゚Д゚)「どうなんだよ、実際」

   ミ∀・ シ「んー、まぁ、ね。中学のときより全然マシだし、ね」

(,,゚Д゚)「……ジョルジュとかは」

   ミ∀・ シ「変わらずに接してくれてるよ。昼休みだって露骨に邪険にしてなかったでしょ?」

(,,゚Д゚)「……平気なのかよ」

   ミ∀・ シ「……」

   ミ∀・ シ(『馴れっこだから』……とか不用意に言うと)

   ミ∀・ シ(ギコ大噴火しそう……)




   ミ・∀・シ「まぁ学校生活続けるのかどうかって考査のデキにかかってるし、
        今は余計なこと考えずに勉強っすねー」

(,,゚Д゚)「……」

47 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 04:33:44.49 ID:fJMF2b/N0

(,,-Д-)「……部活の時間だ」

   ミ∀・ シ「……」

(,,゚Д゚)「……味方、だ。俺は、ずっと」

(,,゚Д゚)「だから、頼ってくれ。お前は素知らぬ顔で居るから、気づきたくても気づけない」

   ミ∀・ シ「臭いセリフだなぁ」

(,,゚Д゚)「本気だ。だから臭くなるのも仕方がない」

   ミ∀・ シ「……ずりぃ」

(,,゚Д゚)「おぅ!」

(,,゚Д゚)「でもな、だんだん普通に接してくれるようになったな!」

   ミ∀- ;シ「どういう意味ですか……今まで俺、普通じゃなかったの?」

(,,゚Д゚)「いや、今まではモララーっぽかった。
     けど今はなんつーか……今のモララーっぽいな!」

(;,,-Д-)「……すまん。うまく言えないぞゴルァ」

   ミ∀- ;シ「えー……」

54 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 04:49:47.89 ID:DwMSiBZN0

(,,゚Д゚)「大体なんで俺に相談しなかったんだ?」

   ミ∀・ シ「ギコ部活で忙しいし、一応他の人に相談したし」

(,,゚Д゚)「お前はそう言うがな、寂しいというか、一番に報告に来てくれてもいいじゃねぇか」

   ミ∀・ シ「うーん……俺も気が動転していた、っていうのもあるし、
        ギコとこういうこと話し合うっていまいちピンとこなくて……」

(,,゚Д゚)「あのなぁ……」




(,,゚Д゚)「俺は彼女持ちだぞ」

   ミ∀・ ;シ「……あ」




(,,-Д-)「大体告白された回数なら俺の方が上のはずだ」

   ミ∀・ ;シ「あー……うん、考えてみれば中学でもすごかったもんね」

(,,゚Д゚)「なのにどうして相談しにこないのかごるあ」

   ミ∀・ シ「あー、うん、そだね」(ギコの印象ってそういうんじゃないんだよな……言えないけど)

57 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 04:59:51.26 ID:DwMSiBZN0

(,,゚Д゚)「まぁ……俺は行くけど」

(,,゚Д゚)「辛くなったら言ってくれよ?」

   ミ∀・ シ「辛くなんかないよ?」

(,,-Д-)「……また明日な」

   ミ∀・ シ「部活がんばってねー」




   ミ ・∀)「……」

   ミ ・∀)「……申し訳ない、って感じ、なのかなー」

   ミ ・∀)「……」

   ミ ・∀)「……本当に」

   ミ -∀)「本当に、平気なんだけどなぁ。優しすぎるっす」

60 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 05:15:04.29 ID:kcEoUJ3E0




   (,,゚Д゚)「おぅ、休憩だ!30分になったら5対5のハーフ!そのあとオールコート!」

      \オスッ!/\オスッ!/\オスッ!/\オスッ!/\オスッ!/\オスッ!/



  _
( ゚∀゚)「しっかし体育館さみーな」
  _
( ゚∀゚)「突き指なんかしちまったら大変だぞ」

   (゚Д゚,,)「……なぁジョルジュ」
  _
( ゚∀゚)「あー?どしたい?」

   (゚Д゚,,)「……お前は……」

   (-Д-,,)「……いや、なんでもないぞゴルァ」



  _
( ゚∀゚)「……そうか」
  _
( ゚∀゚)(……なんでもないって……バレバレだっつーの)

63 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 05:26:50.28 ID:MTvqLrMZ0
雪だ。

しんしんと降り積もる雪が、上まつげに引っかかる。
その異物感を袖で擦り、ふと冷静になれば大通りに来ていた。
車の排気音。
横断歩道の音楽。
雑貨屋のBGM。
けれども俺が真っ先に連想したのは。
一度しか行ったことのない、あの地下バーだった。
迷いはない。
けれども、行こうとも思えない。
怖い……のとも違う。
どう扱っていいのかわからない、とでも言えばいいのか。
気になってはいるものの、寒風に耐えられなくて、家路を急いだ。
マフラーでも買おうかな。

65 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 05:40:24.27 ID:MTvqLrMZ0

ミ ・∀)「ただいまー」

   ('、`*川「遅いっての」

ミ ・∀)「え? ……あ!」

   ('、`*川「今頃思い出すとか……。クーはアタシの部屋にいるから着替えたら呼びに来て」

ミ; ・∀)「すいません! すぐ行きます!」

73 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 06:17:10.05 ID:iXP91E6H0

   ミ∀・ ;シ「すいません、おまたせしちゃって……」

川 ゚ -゚)「かまわないさ。私の都合に合わせてもらっているのだから」

   ミ∀・ ;シ「そんな……お世話になってるのに」

川 ゚ -゚)「まぁそんなところでいいさ。はじめようか」

川 ゚ -゚)「これらで全部かい?」

   ミ∀・ シ「そうです」

   ミ∀・ ;シ「あれ? なんか足りなかったですか?」

川 ゚ -゚)「……あー、名簿がないな。それと移動暦が……」

   ミ∀・ シ「あ、それなら確かデレちゃんに頼んだので」




   ミ・∀・シ「もらってきますね」 ガラッ タッタッタッタッ

76 名前: ◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 06:26:07.43 ID:iXP91E6H0

      ミ∀・ シ「デレちゃん、いるかな?」 コンコン

< ……いる。

      ミ∀・ シ「ごめんねー、頼んでた先生たちの名簿と移動暦もらえないかな?」

< ……。

      ミ∀・ ;シ「……デレちゃん?」

      ミ∀・ ;シ(……なにかあったのだろうか。
            てか俺がなにかしてしまったのだろうか……)




< ガチャ

      ミ∀・ シ !



88 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 08:41:29.42 ID:FlS20HMr0




ζ( ー *ζ「……はいこれ」

      ミ∀・ ;シ「ごめんね、わざわ―――」

< バタン!

      ミ∀・ ;シ「……ざ」



  
89 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 08:47:28.92 ID:Eh0wiWJd0

                                     デレちゃん、具合悪いの? >

   ζ( ー *ζ「……なんでもないから」

                         ……あの、俺何か気に障るようなこと―――。 >

   ζ( ー *ζ「本当になんでもない」

   ζ( ー *ζ「おにぃちゃんには関係ないことだから」

   ζ( ー *ζ「クーさsん待たせてるんでしょ」

                                               ……うん。 >

                            手伝ってくれてありがとうね、デレちゃん。 >

   ζ( ー *ζ「勉強、がんばって」

90 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/15(土) 08:54:13.13 ID:jjfLnenE0




                                    タッタッタッタッ――――――



   ζ( ー *ζ(……バカじゃん)

   ζ( ー *ζ(おにぃちゃんなのに)

   ζ( ー *ζ(勘違いって……)

   ζ( ー *ζ(私、サイアク……)

   ζ( ー;*ζ(あー……)

   ζ( ー ;*ζ(こんなにショック受けるほど……)

   ζ( ー;*ζ(勘違いしてたんだぁ……)




   ζ( ー;*ζ「……ぅぐっ……ぅっぐ……ぅぅー……」

戻る inserted by FC2 system