114 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/01(土) 19:01:27.05 ID:rBDGdKr40
−その夜−

('、`*川「モラちゃーん」 ガラッ

   ミ  ∀) ビクッ

   ミ  ∀)「な、なんですか……?」

('、`*川「ずっと部屋に篭りっきりだからさ。パソコンそんなに面白い?」

   ミ  ∀)「ま、まぁ……それなりに……」

('、`*川「今何やってるの?」

   ミ  ∀) !

      ピチューン

('、`;川「あ、あれ? 電源落とした?」




   ミ  ∀)「……風呂行ってきます」

('、`*川「へ? いつもは最後なのに?」

   ミ  ∀)「……俺が風呂に入っている間、
        絶 対 に パ ソ コ ン つ け な い で く だ さ い ね 」

116 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/01(土) 19:05:36.09 ID:rBDGdKr40
('、`*川「というわけで事態は可及的速やかに対処すべきなのよ」

   ζ(゚ー゚;ζ「でもいいの? 勝手にパソコンつけて……」

('、`*川「考えてもみなさい」

('、`*川「姉が部屋に入ってきて、パソコンを見ようとした瞬間に電源をシャットダウン」

('、`*川「これはもう」




('、`*川「 エ ロ ゲ しかないだろ」





   ζ(゚ー゚;ζ「そ、そうなの……?」

('、`*川「私には姉として確認する義務があるのよ」

120 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/01(土) 19:14:03.91 ID:rGRAD1iS0
   ζ(゚ー゚;ζ「で、でもおにぃちゃんお風呂早いよ?」

('、`*川「だから可及的速やかに、って言ってるでしょ?
      そんなに言うなら部屋に戻っていていいわよ」

   ζ(゚ー゚*ζ「な、ならなんで私を呼んだのよ」

('、`*川「アンタがいれば罪は50/50でしょ」

   ζ( ー *ζ「……うわぁ」

('、`*川「それにアンタも気になるでしょ」

('、`*川「もしエロゲが『義妹』ものだったらどうするのよ」

   ζ(゚ー゚*ζ「ふぇ?」

('、`*川「それはアタシにも言えることよね。
     ……『義姉』、聞くとヤラシイけど自分が関わってくると寒気がするわ」

('、`*川「大体年頃なのにエロ本持ってないから、
      パソコン欲しがる理由なんてエロなのよ、大概」

   ζ( ー *ζ(……おにぃちゃん……信じてる……信じてるけど)

   ζ( ー *ζ(……ごめん……私も確認しないと今日寝れない……)

('、`*川「さーて、スタートアップに履歴が……」

123 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/01(土) 19:28:10.31 ID:3hAr8DcR0
ミ  ∀)「……風呂に入ってるのに震える」

ミ  ∀)「……小学生のとき、一人でリング見たあのときと同じくらい怖い……」

ミ  ∀)「……あとどのくらい長いんだろ……もうみんな死んで終わりでいいよ……」 




−同じ頃 ドクオの部屋−

('A`)「くくく……モララーめ」

('A`)「友情に手加減はないのだよ……」

('A`)「……」

(;'A`)「やっぱやりすぎたかな?」 ピポパポピッ

      トゥルルルルルルルル――――――

   『ドクオ?』

('A`)「おー」

('A`)「あのさ、前にごっそり貸したDVD−Rあるよな?」

('A`)「もしかしてアレ、普通のエロゲばっかりだった?」

125 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/01(土) 19:37:40.41 ID:3hAr8DcR0
   『あれかー、そうだよ。なんで僕がKAGUYAとかやらなきゃいけないんだよ』

('A`)「あー、やっぱりかー」

   『……なんかあったの?』

('A`)「いやさ、今日モララーんトコ行くって言ったじゃん?
    それで超カスタマイズしてやろうって思ったんだけどさー」

(;'A`)「ショボンに貸したのを持っていくつもりで、
     ショボンに貸すはずだったのを持って行っちゃったんだよね……」

   『……で、全部インスコしてきたの?』

(;'A`)「……うん。なんか俺も変なテンションだったし」

   『でも起動させたら流石にわかるっしょ。そしたら電話くるんじゃない?抗議の』

(;'A`)「だよなー。ま、今夜は一晩中沙耶やれって言ってきたけど」

   『うわー、初回沙耶って鬼畜過ぎでしょ。まさに―――』

('A`)「あ、もちろんそれもインスコしてきた」

   『こりゃ次会うのが楽しみだね』

   『あとは家族にバレなければいいけど』

('A`)「そういえばアカウント設定とかほったらかしだ。やべっ」

127 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/01(土) 19:47:59.16 ID:atVwMcfP0
   ミ∀−;シ「……あがりました」

   ミ・∀・;シ「ってやっぱりパソコンつけてる! デレちゃんまで!
         絶対つけるなって言ったのに! 呪われますよ!?」

( 、 *川

ζ( ー *ζ

   ミ-∀-;シ(ああ……カワイそうに……。
         あの世界を見ちゃったらもうクリアするしか……)

( 、 *川「……女馴れしてないくせに妙に理性保てるから不思議に思ってたけど、
      こういうことだったんだ。……うん、いいよ。許すから」

ζ( ー *ζ「……あの、私、ワタシ、もう、寝るね? ……オヤスミなさい、モララーさん」




   ミ・∀・;シ「へ?」

129 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/01(土) 19:55:19.01 ID:jn+GkyUQ0
('A`)「おお、じゃ明日なー」

   『うん、オヤスミー』 プッ

      トゥルルルルルルル――――――

('A`)「……いいタイミングだ、新入り」 プッ

('A`)「もしもし?」

   『ドドド、ドクオさん! どういうことですか!?
    なんか知らないのがいっぱい! いっぱい! もう、あああああああーーー!!!』

('A`)「落ち着け。冷静さを欠いた者から戦場では命を落とすぞ」

   『もう2回は死んでますよ!! ペニサスさんとデレちゃんで一回ずつ!!』

(;'A`)「え? バレたの?」


   『どうしてくれるんですか!! 
    二人とも部屋に篭って呼びかけても出てきてくれないんですよ!!』

('A`)(姉妹丼アタックか……しかし仕込んだ初日でトラップ発動とはね……)

('A`)「まぁ適当に誤魔化せばいいじゃん。
    紙に誤解だってことを書いてドアの下に挟ませるとかさ」

131 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/01(土) 20:03:24.01 ID:DBRIF+J50
   『……もう無駄なんです』

('A`)「おいおい諦めはえーな。これから先の人生やってけないよ?」

   『……タイトル……インターネットで調べられてました』

(;'A`)「……うぇー」

   『ていうかせめて普通のにしてくださいよ!! なんなんですか――――』




      『――――――鬼畜眼鏡って』





(;'A`)「あ、あのね、モララーくん、落ち着きたまえ。
     きみと同じ洗礼を受けたピザはこういったよ。―――そう、『これはこれでアリだお』、と」

   『なしですよなし! ほかにも同じようなものばっかり! 全部調べられているんですよ!!』

(;'A`)「まぁ、待て! 待ってくれ! 話せばわかる!!」

   『……いいですもう』

   『俺が沙耶の唄のレポート書いたら隅々まで読んでくださいね。
    たぶん 様 々 な 感 情 の ま ま に 書くと思うので』 ピッ

133 名前:◆sJZmtVUczw 投稿日:2008/11/01(土) 20:10:27.67 ID:DBRIF+J50
('A`)「……」

('A`)「……やっぱなー」

('A`)「ペンは剣よりも強いけど、パソコンはペンよりの強いな、うん」

('A`)「……」

('A`)「……どんな過去があろうとも」

('A`)「……必ず朝日は昇る」

('A`)「だから今は休もう。新しい朝日とともに、また歩き始めるために―――」

('A`)「あ……」

('A`)「……もう、こんな季節か……」





      ――――――友よ。キミも空を見ているか?

                     雪が―――とても綺麗だ――――――




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