(´・ω・`)紺色の記憶のようです
- 2 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:41:58.585 ID:jumplo35a
-
練習の辛さになれ、ようやくトイレに引きこもることがなくなってきた頃。
気がつけば7月。
夏を迎えていた。
(,,゚Д゚)「よし、全員集合!」
僕の高校の水泳部にとって夏はまさに正念場である。
屋外のプールがもっとも使いやすいと言う理由もある。
だがそれよりも大切なことがひとつある。
- 3 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:43:30.793 ID:+ODsytsY0
-
(,,゚Д゚)「知っての通り、大会が近づいている!」
(,,゚Д゚)「来月末に行われる、都高対抗戦記録会※!」
(,,゚Д゚)「この大会は関東大会やインターハイに繋がるようなものではない......しかし!」
(,,゚Д゚)「都の多くの有力高同士が直接争う、つまり我々全員の力が試される大会だ!」
(,,゚Д゚)「我々はこの大会で一位をとることを目標にして泳いできた!」
(,,゚Д゚)「近々、この大会の正選手※を決める!全員、調整しておくように!」
※都高対抗戦記録会
水泳の大会では珍しい個人戦ではなく学校ごとの対抗試合
予選とB決勝、A決勝が存在。(400m以上の競技は予選なし決勝のみ)
予選16〜9位はB決勝へ、8位〜1位がA決勝に進出、そこでの選手たちの順位によって学校が点数を得て、総得点を競い会う大会。
一人が参加できる種目数はリレーを例外とし2つまで。
※正選手
都高対抗戦記録会では各種目にオープン(後述)を除いて三人ずつしか参加出来ず、この三人を正選手と呼ぶ
簡単に言えば学校の代表選手
- 4 :
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:2016/05/05(木) 22:45:20.884 ID:+ODsytsY0
- ( ^ω^)「正選手かぁ」
ミーティングが終わり、帰り道。
ブーンと二人、家路に着く。
(´・ω・`)「ん?狙ってるの?」
( ^ω^)「んなアホな。無理無理。だって出れるの各種目3人までだお?」
(´・ω・`)「だよねぇ」
( ^ω^)「まあ多分オープン※でしょ」
※オープン
正選手ではない都高対抗戦記録会参加選手のこと
記録は参考扱いになりどんな記録を出しても得点は0でA、Bどちらの決勝に出ることも出来ない
- 5 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:46:28.978 ID:+ODsytsY0
- (´・ω・`)「ま、そうだよね」
( ^ω^)「はーめんどくさいお」
(´・ω・`)「......」
また始まったと思いつつ、先ほどの話を思い出す。
そして想像する。
自分が正選手として、学校を背負い泳ぐ姿を。
(´・ω・`)「......ないな」
( ^ω^)「お?」
(´・ω・`)「いや、なんでもない」
思わず笑いそうになる。
あまりにもその光景が、自分に似合わなすぎた。
あまりにも、夢物語過ぎたから。
- 6 :
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:2016/05/05(木) 22:47:51.306 ID:+ODsytsY0
- 七月も半ば。
夏も本格的になり、屋上の冷たかったプールはすっかりと温くなりはじめた頃。
ついに大会の正選手を決める選考会も終わり、正選手が発表されることになった。
(,,゚Д゚)「ではこれより、都高対抗戦記録会の正選手の発表を行う。監督、お願いします」
( ´∀`)「ん、ではまず短距離からやりましょうか。女子50m自由形」
プール全体に、緊張が走る。
まあ当たり前といえば当たり前か。
三年にとっては最後の大会。
そこで最後に正選手になれるかどうかの分かれ目。
緊張しないわけがない。
- 7 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:49:50.261 ID:+ODsytsY0
- まあ、普通ならそうなのだろう。
(´・ω・`)(......早く終わんないかなぁ)
だが、一年である僕には関係のない話。
どうせ出れないものなのだ。
ただ意味のない話を聞くのは辛い。
まあ練習の時間が短くなるのはとてもありがたいけど。
( ´∀`)「......次、男子200m個人メドレー......」
まだ話は続く。
さっきはありがたいといったが、夏の屋上でこの長話だ。
肌をじりじりと焼かれ、体の水分が奪われていくのを感じる。
練習はしたくないが、プールの水が恋しくなる。
- 8 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:50:08.091 ID:KuGOnOkF0
- こっちも
http://mesimarja.blog74.fc2.com/blog-entry-3480.html
しえ
- 9 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:52:26.021 ID:+ODsytsY0
- ( ´∀`)「......次、女子800m自由形......」
まだ続く。
流石に辛くなってきた。
一応、ドリンクはあるのだが静かに皆聞いているなか飲み物を飲むのはなんか気が引けてしまう。
( ´∀`)「......次、男子1500m自由形......」
まだ終わらない。
ああもう、練習でもいいから早くプールに入りたい。
暑すぎる。
汗がさっきから止まらなくて気持ち悪くてしょうがない。
早く、終わってほしい。
( ´∀`)「......ブーンくん、ショボンくん」
早く......
- 10 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:52:43.790 ID:EJ6qUSRWa
- キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
- 11 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:53:35.474 ID:+ODsytsY0
- (´・ω・`)「へっ?」
今、呼ばれたのか?
話を聞いてなかったせいで理解が追い付かない。
でも、今確かに自分の名前が聞こえた気がした。
でも、自分が呼ばれるわけがない。
ない、はず。
( ´∀`)「......モナ?ショボンくんはいないのかな?」
(;´・ω・`)「えっ!?」
( ´∀`)「あ、いるのね。うん、頑張ってね」
(;´・ω・`)「えっ?えっ?」
- 12 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:55:29.617 ID:+ODsytsY0
- 頑張ってね?
それって、つまり。
つまり?
(´・ω・`)「正......選手?」
選ばれたのか?
一年の、僕が。
(´・ω・`)「......」
( ^ω^)「おーショボン」
(´・ω・`)「......」
( ^ω^)「お互い、頑張ろうお」
(´・ω・`)「......うん」
胸の奥から込み上げるこの感覚。
心臓が震えるこの感覚。
体が熱い。
でも先程までの不快なそれとは違うこの感覚。
この感覚は、なんなんだろうか。
- 13 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:56:39.165 ID:5bTYrs4id
- 一年で選ばれるとかエース杉内
- 14 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:56:55.129 ID:+ODsytsY0
- 1500m自由形。
男子にしか存在しないその種目。
大会競技のなかで最長の種目であり、泳ぎきるのに20分はかかる過酷な種目。
さらに大会を行うプールは25mプールであるから実に同じところを30往復するはめになる。
苦行という他ない。
だがしかし、そんな種目にもいいところがある。
いや、そんな種目だからこそか。
参加者が他の競技に比べ、圧倒的に少ない。
例年30人にいかないくらいである。
なのに、上位入賞者数は他の種目と同じ16人。
つまりまぐれで入賞もあり得なくはない、かもしれないのだ。
- 15 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 22:58:57.806 ID:+ODsytsY0
- (´・ω・`)「......」
( ^ω^)「にっしてもまさか1500mに回されるとか死にたいおね。めんどくさすぎるお」
(´・ω・`)「......」
( ^ω^)「まーどうせ僕たちは先輩たちが疲れないようにするための穴埋め要員だろうし気楽にやろうお......っと」
(´・ω・`)「......」
( ^ω^)「っし。帰る準備できたおー。ショボン、帰ろうおー」
(´・ω・`)「......」
( ^ω^)「お?ショボン?」
(´・ω・`)「ごめん、ちょっと用事あるから」
( ^ω^)「お?そうなのかお?」
(´・ω・`)「ごめんね」
軽く謝り、プールへ向かう。
本当は用事なんてない。
でも、ただ今は。
とにかくプールへ行きたい。
プールで泳ぎたい。
そんな気分だった。
- 16 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:00:30.523 ID:+ODsytsY0
- .........
......
...
八月末。
夏も夏。
朝八時だというのにもう汗ばむほど暑い。
大会前ということで軽く体を解すために動いただけなのに汗だくになってしまった。
軽く、汗をぬぐい改めて会場を見る。
大きな会場、そして多くの人々。
今日、僕はここで泳ぐのだ。
正選手、学校の代表として。
( ´∀`)「お、ショボン君」
(´・ω・`)「あ......監督」
( ´∀`)「調子どう?」
(´・ω・`)「あ、と......いい感じです」
- 17 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:01:18.915 ID:+ODsytsY0
-
( ´∀`)「ん、ならよかった。ま、一年生だから来年以降もあるし緊張せずにね。きっといい経験になるから」
(´・ω・`)「あ、はい」
( ´∀`)「うん、じゃ」
ポンと監督に肩を叩かれる。
それだけで体に力が入る。
拭いたばかりの汗がまた、垂れてくる。
(´・ω・`)「......暑い」
早く泳ぎたい。
体が、頭がそういっていた。
- 18 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:02:08.881 ID:+ODsytsY0
- いよいよ大会が始まった。
沢山の人が集まった会場はほぼ満席。
さらにプールから水が蒸発してるせいか会場内は湿度が高くかなり居心地が悪い。
だから一刻も早く泳ぎたいのだが僕の出る1500m自由形は昼過ぎから行われるらしい。
まだまだこの責め苦に耐えなければならないようだ。
(,,゚Д゚)「おっし、次はうちのやつらだから応援するぞ!」
しばらくするとどうやらうちの高校の先輩の出番が来たようだ。
観客席で待機していた部員全員が立ち上がる。
誰かが泳ぐときは全員で応援する。
それが、うちの高校のルールであった。
- 19 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:02:36.962 ID:EJ6qUSRWa
- ウッキウキのショボン様かわいい
- 20 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:03:02.908 ID:+ODsytsY0
-
全員で喉が枯れるのではないかというほど声を出す。
蒸し暑いこの会場ではまさに地獄。
ガンガンと体力が削られていく。
しかもこの応援を続けたあとに1500mも泳ぐというのだ。
やる気もガンガンと削られていく。
(;´・ω・`)「はぁー」
喉が痛い。
汗だらだらで疲れはてている。
泳ぐ前に何をしてるのかと思うが少しでも声を出していないと怒られるのだから仕方ない。
ちらりと時計を見るとまだ出番にはほど遠い時間であった。
その事実にまた、気分が落ち込んでいく。
手元のプログラムを見るとどうやらまたすぐにうちの高校の選手が泳ぐようだ。
深いため息をつき、メガホンを持ち立ち上がる。
応援したところで意味ないだろうに。
そう思うが、仕方ない。
今日はもう、喉を潰すつもりでいかなくてはいけないようだ。
- 21 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:04:29.060 ID:+ODsytsY0
- それから何人応援したかは覚えてない。
ただもう声がでなくなったのではないかと思うほど喉が痛くなってきた頃にようやくアップに向かうのにいい時間になっていた。
それに気づくや否や、すぐさま支度をし、アップ専用のサブプールに向かう。
もう、これ以上喉を潰し、体力を削るのはごめんだった。
(´・ω・`)「......んし」
軽く体を動かし、筋肉を解す。
これから1500mも泳ぐのだ。
しっかりと、アップをしておかなければ。
( ^ω^)「お?ショボン、ようやく来たかお」
(´・ω・`)「あれ?ブーン、もうアップしてたの?」
( ^ω^)「お?あー、違うお」
- 22 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:05:48.852 ID:+ODsytsY0
- (´・ω・`)「え?じゃ、なんでここに?」
( ^ω^)「そりゃ応援サボるためだお。いやマジあれはないお。喉が死ぬお」
(´・ω・`)「......」
( ´ω`)「ま、お互い1500m頑張ろうお。はぁ」
(´・ω・`)「......ブーン」
( ^ω^)「お?」
(´・ω・`)「負けないから」
( ^ω^)「へ?」
(´・ω・`)「それじゃ」
ブーンにそういい、アップを開始する。
冷めかけてた熱が甦ってくるのを感じる。
あいつだけには負けたくない。
その思いがぼくを熱くする。
決戦まであと少し。
ただ、その時が待ち遠しかった。
- 23 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:07:52.227 ID:+ODsytsY0
-
今年の1500m自由形の参加者は例年に比べても少なくたったの24人だけだった。
この内上位16名は入賞ということになるわけだから上位入賞が夢物語ではないのではないかと思えてしまう。
(´・ω・`)「......」
レースは大会に参加するときに提出した書類の記録を用い、遅い順に並べられる。
つまり、レース順が後になるほど記録上のタイムは速いということになる訳だ。
1レース8人で行われる今大会。
僕は全4レースの内の2レース目。
参加時の記録だと上位16人のうちには入っていないようだ。
(; ^ω^)「おー......ショボン、頑張れお」
(´・ω・`)「......ん」
そしてブーンは3レース目に入っていた。
それがどういう意味なのかはもう言わなくてもわかる。
でも、関係ない。
「第2レースの方々はコースの方へ」
泳ぐしかない。
泳ぐしかないんだ。
- 24 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:09:27.574 ID:+ODsytsY0
-
短い笛が鳴り、選手たちがスタート台へと向かっていく。
その姿に会場の声援は大きくなる。
でもその声は僕には届かない。
ただ目の前の25mの狭い世界のみを見つめる。
ピー、と長い笛の音が会場に響いた。
それに呼応するように会場がシンと静まる。
いよいよ、始まる。
『よーい......』
ピッ!
機械的な音が会場に響く。
会場に大きな声援が戻ってくる。
僕の戦いが始まった。
- 25 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:10:09.469 ID:+ODsytsY0
-
序盤、アップをしっかりしたお陰か体がいつも以上に軽く、水をしっかりと掴めているのを感じた。
ひとかきひとかき、グングンと進んでいく。
だが、飛ばしすぎてはいけない。
1500mもあるのだ。
慎重に、でも落としすぎず。
またひとかき、水をかく。
大丈夫、しっかりと進めてる。
周りのコースの人との差もない。
大丈夫、大丈夫だ。
今日は調子がいい。
気分も乗っている。
勝てる、絶対に。
そう自分に、言い聞かせる。
- 26 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:11:34.103 ID:+ODsytsY0
- 25mプールというのは案外短いものだ。
泳ぎ方にもよるが1500mのような長距離ではがむしゃらに泳ぐのではなくひとかきひとかき伸びるように泳ぐのが基本である。
そのためかき数が少なくなり人によっては25mを数かきで泳ぎきってしまう選手も出てしまうほどである。
だから一見、楽なような気がしてしまうがそんなことはない。
25m泳ぎきる度に行うターン、これがなかなかにくせ者なのだ。
ターンは勿論クイックターンを行う。
ターンは水中で行うためこの間は勿論、息を止めなくてはならない。
何を当たり前のとこを、と思うかもしれないがこれが後々響いてくる。
後半、疲れてくるとターンは雑になり遅くなる。
そしてターンが遅くなると必然的に呼吸が出来ない時間は長くなる。
そうすると体力はさらに削られまた次にターンをするときに遅くなる。
負のループに陥ってしまうのだ。
- 27 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:13:01.997 ID:+ODsytsY0
-
もしこのループに入らないにしても疲れた状態でターンが雑にならないようにし、ターン後の失速を防ぐのはかなり至難の技だ。
これができるか否か、つまり長距離に経験があるかどうか、これが長距離種目の勝負の分かれ目になるのだ。
そして、僕はあまりにその経験が無さすぎた。
(;´・ω・`)(くそっ......くそっ!)
気がつけば周りのコースから取り残され始めている。
だがそれを追おうとしても腕が思うように動かない。
そして気がつけば目の前には壁が迫っていた。
それを見た僕は頭を沈め、ターンに移る。
だが、勢いがない。
ノロノロとしたターンはさらに泳ぎを遅くし、レースから僕を遠ざける。
- 28 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:14:31.009 ID:+ODsytsY0
- (;´・ω・`)(息がっ!)
ターン後、ひとかき目ですぐに呼吸をする。
だが、それは悪手。
ターン後は本来、壁を蹴って飛び出ているわけだから泳ぐより早い状態であり、ここで水に乗れるか否かがタイムに大きく影響してくる。
だが、息が持たない僕は水に乗ることが出来ないどころか勢いを殺してしまう。
そして勢いを殺してしまったせいで再びスピードを出すのにさらに体力を消耗する。
もう、ボロボロだった。
腕はもう、ただ動かしているだけで水を掴めていない。
ただ、前へ後ろへばちゃばちゃと動かしてるだけになっていた。
そして限界なのは体だけではなかった。
同じところを何度も何度もグルグル回っているだけなのだ。
精神的にも、限界だった。
- 29 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:15:18.193 ID:O/oQBalza
- ああ……
- 30 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:15:58.917 ID:+ODsytsY0
- (;´・ω・`)(もう、やだ......はやく、はやく)
早く、終わってほしい。
もう、どれだけ泳いだのだろうか。
頭の中がこちゃごちゃだ。
目に映る光景は何も変わらない、ただのプールの床と壁だけ。
聞こえるのは水をばちゃばちゃと叩く音だけ。
応援に至っては応援をしてる姿どころか声すら届かない。
孤独の戦い。
あんなに喉を枯らした応援も、僕には届かない。
あんなものに意味なんてやはりないのだ。
(;´・ω・`)(......もう、いやだ)
辛い、辞めたい、泣きたい。
そんなことばかりが、頭の中をグルグル回る。
もう、泳ぎはめちゃくちゃだった。
もはや、泳ぎとは呼べないほどだったかもしれない。
腕も、足も、もうとうに力なんて入らなくなっていた。
あと、何mなんだろうか。
まだまだ、泳がなくてはいけないんだろうか。
それとも、そろそろ終わりなのか。
分からない。
考えても、何も分からない。
- 32 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:17:18.550 ID:+ODsytsY0
- でも、もう、なんでもいい。
早く、早くこの地獄を終えたい。
もう息も、腕も、足も、心も。
何もかもが耐えられない。
だから、早く、早く。
もう。
......
......
......
......カランカラン
- 33 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:18:49.411 ID:+ODsytsY0
- 小さく、鐘の音が聞こえた。
その音に意識が呼び戻される。
鐘の音の意味、それはあと50mで終わりだということ。
その音に一気に僕は甦る。
ああ、ようやく終われる。
もう腕も足もろくに動かないがそれでもがむしゃらに動かす。
一秒でも早く終わらせたい。
苦しい、でも、あと少し。
あと、少しだけ。
腕を動かせ。
足を動かせ。
ゴールまで、あと少しだ。
(;´ ω `)「......ぷはっ!!」
ゴールと同時に空気が体に一気に流れ込む。
そのせいか、呼吸が乱れ、咳き込んでしまう。
気持ち悪い。
ただひたすら気分が悪い。
腕の感覚も、足の感覚もない。
全力を出し尽くした。
- 34 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:19:10.027 ID:jsNKlwvV0
- まってた
- 35 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:20:34.060 ID:+ODsytsY0
- 満身創痍だった。
プールから上がることすら、もう辛い。
体を引き揚げようとしても腕が震え、思うようにいかない。
それでもなんとかプールサイドへ上がり、フラフラとプールから離れていく。
早くどこかに座りたい。
すぐにでも倒れそうだ。
呼吸も全然落ち着かない。
まだ頭の中がグルグルしてる。
不意に後ろから笛の音が聞こえた。
どうやら次の組が始まったようだ。
ちらりと後ろを見るとブーンの泳ぐ姿が見えた。
ひとかきひとかきが力強く、グングンと進んでいく。
そんな姿に僕は思わず、止まれ止まれと思ってしまう。
負けたくないとはいえ、あまりのみっともなさに自分が嫌になる。
僕は逃げるようにプールから離れ、サブプールへダウンに向かう。
勝つにしても、負けるにしてもこれ以上、見たくなかった。
- 36 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:22:12.841 ID:+ODsytsY0
-
サブプールでダウンを行っていると1500m自由形の組がすべて終わっていた。
会場に設置された電光掲示板にそろそろ順位が表示される頃である。
プールから上がり、電光掲示板を見上げる。
そこに表示されていたのは10位までの人々の名前。
勿論そこに、自分の名前はなかった。
当然だろう。
第2レースの中でも僕は遅かったのだから。
でも、重要なのはブーンに勝つこと。
どうしても、勝ちたい。
あいつに、あいつにだけは勝ちたいんだ。
だから神様とか仏様。
もうなんでもいいから。
どうか僕を勝たせてくれ。
- 37 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:22:44.629 ID:5bTYrs4id
- どうなる
- 38 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:23:51.155 ID:+ODsytsY0
- (´・ω・`)「......あ」
電光掲示板の表示が切り替わり、11位から20位までの順位が表示される。
そこには18位、ブーンの文字があった。
だけど、僕の名前はない。
どこを探しても、何度探してもない。
(´・ω・`)
表示がさらに切り替わり21位のところでようやく僕の名前を見つけた。
24人中21位。
下から4番目。
それが、僕の順位。
(´-ω-`)
ああ、僕は負けたのか。
- 39 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:26:03.544 ID:+ODsytsY0
- (´-ω-`)
競技の最中を思い出す。
思えばもっと泳げたのではないだろうか。
あんな余計なことを考えないで泳げばもっと速かったんじゃないだろうか。
もっと腕を、足を動かせたんじゃないだろうか。
そんな後悔がどんどんとわいてくる。
今さら考えても、どうしようもないと言うのに。
(´ ω `)
......いや、そもそも無理だった。
明らかにあれが、僕の限界だった。
つまりはそういうこと。
僕は、あいつに完全に負けたんだ。
- 40 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:27:09.381 ID:+ODsytsY0
- (´・ω・`)「ま、こんなもんだよな」
あいつの方が速いことなんて知ってた。
中学のときからそうだったじゃないか。
分かりきった結果だった。
才能なんてないことは知っていたし。
本気で水泳をやって来たわけでもない。
まあ、だからこんなものなんだ。
だから悔しさなんてあるはずがない。
だから涙なんて出るはずがない。
だから頬が濡れているのは、プールで濡れたせいなんだ。
- 41 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:29:33.916 ID:5bTYrs4id
- しょんぼりショボンちゃん
- 42 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:29:50.556 ID:+ODsytsY0
-
その後、大会は順調に進んでいき、ついに最終種目となった。
学校対抗の400m自由形リレー。
それぞれの学校から選ばれた4人の選手同士の戦い。
まさに別次元の戦いだ。
(-_-)「リレー、先輩たち勝てるかなぁ」
(´・ω・`)「どうだろ......総合得点見る限りキツいんじゃない?」
今僕たちの高校は4位。
普通に考えれば他の上位の高校の方がリレーだって速いはず。
しかも現在1位は2位とダブルスコアをつけるほどの怪物。
なんでも毎年こんな感じらしい。
そんな怪物高校がいるなか十中八九、リレーで1位とるなんて無理だろう。
- 43 :
以下、無断転載禁止でVIPがお送りします
:2016/05/05(木) 23:31:19.840 ID:+ODsytsY0
- (-_-)「だよねぇ」
(´・ω・`)「そもそも周りの高校も、もう逆転も無理そうなのに何でこんなに気合い入ってるんだろ」
(-_-)「リレーで勝てばそれはそれで学校が表彰されるらしいからね。総合得点とは別にカップも貰えるみたいだし」
(´・ω・`)「あー、なるほど。それで」
(-_-)「ま、僕たちは応援がんばろ」
(´・ω・`)
頑張りたくない。
意味のないものにこれ以上体力を使いたくない。
それでもやらなくてはいけないのだけれど。
治りかけてた喉をまた酷使することになりそうだ。
(´・ω・`)「はぁ」
早く大会終わらないかな。
大会が始まる前とは真逆のことを考えていた。
- 44 :
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:2016/05/05(木) 23:32:29.430 ID:+ODsytsY0
- .........
......
...
10月。
季節は秋を迎えていた。
流石にこの時期になるともう、屋外で泳ぐことは出来ない。
そのため多くの他の部活をやっている人からは練習が楽になると思われがちであるがそんなことはない。
それどころか多くの水泳部員にとっては夏より秋冬の練習の方が辛い。
慣れない筋トレやマラソンによる体力作り、どれもいつもの練習とはかけ離れすぎているせいか、辛い。
水泳部の地獄は冬。
夏ではなく、冬なのだ。
(;´・ω・`)「ひっ......ひっ!」
今日は体力作りのためにマラソンを行っている。
学校の周りをグルグルと回るだけの単調なコース。
他の部活の生徒達の視線。
固いアスファルトとコンクリートの地面。
もはやこれは、苦行としか言いようがない。
- 45 :
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:2016/05/05(木) 23:34:58.804 ID:+ODsytsY0
- (;´・ω・`)「はひっ......」
走りなれてない僕の足はもう限界を迎えようとしていた。
もうさっきから走ろうとしてももはや歩くよりちょっと速いかな程度の速度しか出てない。
(;-_-)「ふっふっ」
皆もどうやらそれは同じようで周りにはバテバテの同士たちがノロノロと走っていた。
みんな、もう足が上がってない。
誰がどう見ても限界だった。
- 46 :
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:2016/05/05(木) 23:36:39.111 ID:+ODsytsY0
- (;´・ω・`)「ぜっ......ぜっ......」
あと、何周するんだろうか。
時間はまだまだ、部活を終わるには早すぎる。
つまりまだまだ、練習が続くのだろう。
(;´・ω・`)「あー」
一気にテンションが下がる。
考えなきゃよかったと後悔をしつつ、走る。
まあどうせ走らなきゃいけないんだ。
足に力をいれ、無理矢理スピードをあげる。
ここまで来たらもうやけくそだった。
- 47 :
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:2016/05/05(木) 23:37:47.217 ID:+ODsytsY0
- また日にちが飛んで12月。
本格的に寒くなり始め、都会特有の冷たい北風が屋上にガンガン吹いてきている。
しかし今屋上にいる皆、半袖で練習をしている。
別に強制的にやらされてるわけではない。
練習のせいで普通に暑いのだ。
(;´・ω・`)「56!......57!......58!」
(;-_-)「49......50......」
(; ´ω`)「27......28......あー辛いおー」
冬の寒さが増すにつれ、筋トレの量も増してきている。
最近、筋肉痛でない日何てないほどである。
そして今日も痛む筋肉をまた痛め付ける。
- 48 :
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:2016/05/05(木) 23:38:38.960 ID:5bTYrs4id
- 水泳部
冬はもっぱら
マラソン部
- 49 :
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:2016/05/05(木) 23:39:25.182 ID:+ODsytsY0
- (;´・ω・`)「おさきに!」
(;-_-)「はやっ」
筋トレは基本、個人で練習を行う。
メニューとしては単純で筋トレ1セット→マラソン一周を数回繰り返すだけ。
これをすべてこなせば練習は終わり。
あとは至福のマネージャーによるマッサージタイム。
もう毎日の筋肉痛に寝るのも辛いのだ。
一分一秒でも早く、そして長くマッサージを受けたい。
(;´・ω・`)「ぬおー!!」
そんなこんなでこんなに気合いが入ってるわけである。
しかし入部したての時に比べ、ずいぶん筋トレにも慣れてきたと思う。
昔だったらどんなに頑張ってもこんなに早く出来なかっただろう。
一応は僕、成長をしてるのだろうか。
- 50 :
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:2016/05/05(木) 23:40:36.682 ID:+ODsytsY0
- (;´・ω・`)「はい、ラストセットー!!」
毎度お馴染みの謎の声だしを行い、最後の筋トレを始める。
筋肉が悲鳴をあげているがそんなものは無視。
あと少し、あと少しだ。
(;´・ω・`)「ハァ......ハァ......!」
周りを見渡せばどうやら僕はなかなかいいペースのようだ。
この分なら他の人より長くマッサージを受けられそうだ。
(; ^ω^)「ラスセットー!」
そんなことを考えてるとブーンに追い付かれそうになっていた。
こんなところで追い付かれたら今までの苦労が水の泡だ。
なんとしても、なんとしてもマッサージを長く受けたいのだ。
(;´・ω・`)「48、49、50!!」
最後の腕立てを終え、マラソンに向かう。
もう腕も足もパンパンである。
だが、もうおしまいと考えるとこんな感覚も悪くないと思えるのはなぜだろうか。
- 51 :
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:2016/05/05(木) 23:42:02.385 ID:+ODsytsY0
- (;´-ω-`)「はぁ......お、終わった」
マラソンを終えて、戻ってくる。
身体中がもうボロボロである。
でも、もう地獄は終わったのだ。
このあとはもう、マッサージ、天国しかない。
(;´・ω・`)「マネさーん!マッサージお願いしまーす!」
(*゚ー゚)「はいはーい、横になってね」
待ちに待ったマッサージタイム。
身体中の力を抜き、横になる。
(*゚ー゚)「はいじゃあ始めるねー」
(´-ω-`)「......おっ、おっ」
グッグッと、筋肉が揉まれ解されていく。
ひともみひともみに筋肉が癒されていくのが感じられる。
(*´-ω-`)「あー......」
頑張った甲斐があった。
本当にそう感じる。
もうずっとこうしてたい。
まさに天国である。
- 52 :
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:2016/05/05(木) 23:44:05.205 ID:+ODsytsY0
-
(; ^ω^)「おー誰かマッサージお願いだおー」
(*゚ー゚)「あ、はーい」
(´・ω・`)「む」
(*゚ー゚)「はい、おしまいね」
(´・ω・`)「あ、うん」
残念。
どうやら僕の他にも終わる人が増え始めたようだ。
もう少し、マッサージ受けたかったが仕方ない。
自分でも少しストレッチをしようかと立ち上がると、まだ筋トレをしている人たちが目に入った。
(;-_-)「19......20」
(´・ω・`)「あれ、ヒッキー」
- 53 :
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:2016/05/05(木) 23:44:07.998 ID:5bTYrs4id
- わしも水泳部入ります
- 54 :
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:2016/05/05(木) 23:45:17.926 ID:+ODsytsY0
- (;-_-)「んー?」
(´・ω・`)「まだ終わってなかったの?」
(;-_-)「ショボン君が早すぎるんだよ」
(´・ω・`)「いや、ブーンも終わってるよ?」
(-_-)「へ?......あ、ホントだ」
(´・ω・`)「さっきまでヒッキーの方が早くなかった?」
(-_-)「うん......あー」
(´・ω・`)「どうしたの?」
(-_-)「......いやさ、多分だけどあれじゃない?」
(´・ω・`)「あれ?」
(-_-)「サボり」
(´・ω・`)「あー」
- 55 :
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:2016/05/05(木) 23:47:32.729 ID:+ODsytsY0
- (-_-)「最近結構多いらしいぜ」
(´・ω・`)「え、噂になってるの?」
(-_-)「わりとね」
(´・ω・`)「へぇ」
まあそれもそうかと思う。
全員が嫌々だろうがなんだろうが必死にやってるなか、一人だけサボっていれば目立つに決まってる。
むしろよく、この時期までバレずに来たものだ。
(-_-)「マジムカつくわぁ......それでいてあいつの方がはえーし」
(´・ω・`)「まぁまぁ」
(-_-)「絶対いつかあいつぶち抜いてやる」
(´・ω・`)「......」
不意に、夏の大会を思い出す。
あいつに勝ちたいと心から思ったあのとき。
僕もあのときはこんな感じだったのだろうか、と。
こんな風に熱く、ギラギラとしてたのだろうか。
分からない。
分からないけど。
今目の前にいるヒッキーが僕には眩しく、そして格好よく見えた気がした。
- 56 :
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:2016/05/05(木) 23:48:50.302 ID:+ODsytsY0
- あれから年を越え、春が近づいてきた。
その間、なにか変わったことがなかったかと言うと大きなことはない。
大きなことは、だ。
( ^ω^)「今日病院いってくるから休むって伝えておいてほしいお」
(´・ω・`)「......ん、了解」
最近、ブーンが病院にいくようになった。
理由は腰痛らしい。
そのせいか腰にコルセットを巻くようになっていた。
(#-_-)「あーむかつく!ぜってぇサボりだろあれ!」
(;´・ω・`)「まぁまぁ」
- 57 :
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:2016/05/05(木) 23:50:18.130 ID:+ODsytsY0
- (#-_-)「辞めたいなら辞めればいいのに」
(;´・ω・`)「う」
ごめんヒッキー。
その言葉は僕にも当てはまる。
(-_-)「はぁ、それなのに何であいつはえーんだよ」
(´・ω・`)「ま、経験者だし」
(-_-)「くそっ」
そしてブーンが病院にいくようになったのと同時に僕の代の空気が悪くなり始めていた。
今まで少し練習を減らす程度だったのについに休み出したのが原因だろう。
- 58 :
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:2016/05/05(木) 23:51:53.571 ID:+ODsytsY0
-
(´・ω・`)「......ま、本当に腰が痛いのかもしれないし」
(-_-)「そうだけどさぁ」
(´・ω・`)「ほら、そろそろ時間だしいこうぜ」
(-_-)「......ん」
何とかヒッキーの気をそらし、部活へ向かう。
でもそのためとはいえなんで僕があいつのフォローをしなくちゃいけないんだ。
つくづく、嫌になる。
(´・ω・`)「はぁ」
ああ、めんどくさい。
- 59 :
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:2016/05/05(木) 23:52:38.910 ID:+ODsytsY0
- 今日はおしまい
- 60 :
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:2016/05/05(木) 23:53:17.605 ID:L5A4ELUu0
- 乙
なにやら不穏な
- 61 :
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:2016/05/05(木) 23:54:03.863 ID:5bTYrs4id
- 実話?細かいとこがリアルでいいわ
おつんこ
- 62 :
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:2016/05/05(木) 23:54:36.406 ID:O/oQBalza
- ショボン様は熱を失ってしまったのか
- 63 :
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:2016/05/05(木) 23:55:02.014 ID:jsNKlwvV0
- おつおつ
どれくらい続きそう?
- 64 :
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:2016/05/05(木) 23:55:40.962 ID:+ODsytsY0
-
>>8
まさかmesimarjaさんにもまとめられてるとは思わなかった
ありがとうございます
- 65 :
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:2016/05/05(木) 23:58:48.906 ID:+ODsytsY0
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>>61
水泳部の練習や大会は私が経験したものを元に書いてますが話の大部分はフィクションですね
なんで半分半分っていったところですかね
- 66 :
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:2016/05/06(金) 00:00:48.538 ID:flID6fp+0
-
>>63
とりあえず次回からショボンが2年の話を書いていって3年の大会で最後になる予定なので投下はあと2、3回になると思います
とりあえず2年パートはそこまで長くなる予定はないです
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