- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:01:00.34 ID:Rv64YMWZ0
-
(´・ω・`)「オワタ君、君ね、単位まったく足りてないよ」
\(^o^)/「mjsk」
(´・ω・`)「うん、でね、このままだと留年確定なんだけど。いい?」
\(^o^)/「いいわけアルカー、オワタにはまだ幼いカーチャンと年老いた妹がいるんだーい
このまま大学を止めさせられたら俺の人生マジオワタ」
(;´・ω・`)「と、年老いた妹!?いや、まあそれはいいんだけどさ…でも君の単位本当足りてないんだよ
一ヶ月に8回くらいしか大学来ないからこういうことになるんだよ、一体何やってるの」
\(^o^)/「…世界を渡り歩いたり、とか」
(´・ω・`)「ぶち殺すぞ」
\(^o^)/(なんで嘘だって確定するんだこの人)
(´・ω・`)「まあいい、それで単位の話なんだけど、このままじゃ本当留年決定
でも、オワタ君が留年しない方法が一つだけあるよ」
\(^o^)/「復活フラグktkr!」
(´・ω・`)「君にね、あるモノを作ってもらいたいんだ」
〜\(^o^)/まだ何も終わってないようです〜
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:09:00.16 ID:Rv64YMWZ0
-
そういったショボン教授にオワタは両手を上げて笑った
まあもともと両手はあげてるんだけど、そこをあえて描写するオワタがかっこいいかなって
\(^o^)/「ちょwwwww死亡フラグktkr あるモノとか怪しすぎwwwwww
オワタ確実に闇組織に組み込まれる」
(´・ω・`)「失礼なこと言うんじゃないの、まっとうな仕事だよ」
\(^o^)/「そうっすかwwwwwww嘘くせwwwwwwwww」
そもそも単位と引き換えに仕事しろってことじゃね?
いくらオワタが学校に来ないからってこれはなめられてるんじゃなかろうか!
しかしあえて断らないオワタ超かっこいい!超クール!
\(^o^)/「で、交換条件につくるものって?」
(´・ω・`)「生々しいなあ表現が…。ここでまだ明かすことは出来ないよ
このメモに書いてある場所に、指定された日にちに言ってくれるかい?
そこにいる人たちが話してくれるだろうから」
\(^o^)/「だから怪しすぎwwwwwwwwwここで言えよwwwwwww」
(´・ω・`)「退学する?」
\(^o^)/「いってきます」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:13:23.48 ID:Rv64YMWZ0
-
しょぼくれた顔の教授に強制労働を強いられたオワタはとりあえずその場所に向かうことにした
ていうかメモ見たら日付が今日の上あと一時間後の指定だった
あのしょぼくれマジオワテる
\(^o^)/「あー、今日は全体的にやってらんねーい」
途中、友人のブームとゆうたろうが歩いていたので大きく手を振ったら全力で無視された
超悔しかったからダッシュで追いついてタックルすることにする
\(^o^)/「とう!」
| ^o^ |「ぐわっ」
| ^o^ |「ぎゃー」
ゴロゴロと爽快な音を立てて転がっていく友人を見てオワタは両手を挙げて喜んだ
まあ最初から両手はあげてるんだけど
| ^o^ |「なにをするんですか このたいがくおとこ」
| ^o^ |「恥を 知りなさい」
\(^o^)/「ちょwwwwww俺まだ退学してないwwwwwww」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:19:49.04 ID:Rv64YMWZ0
-
いきなり失礼なことを言ってきた二人に抗議しつつオワタは転がってる奴らに手を差し伸べた
厳しい中にもひと時の優しさを忘れない、それがオワタクオリティ
\(^o^)/「ほら、つかま」
バシッ
| ^o^ |「もう じりきでたったから いいです」
| ^o^ |「それにしても 相変わらずマヌケな顔を してますね」
\(^o^)/
\(^o^)/「オワタ今カッチーンってきた、そんなお前らの態度に超リスペクト」
大体顔立ちなら俺ら殆ど変わらないのに
いや、オワタの方が若干顔立ちいいけどこれ酷い
許しがたい
ここは一丁天罰を与えるべきだ
\(^o^)/「もういいよー!お前らなんか嫌いだ!」
| ^o^ |「きょうは さーてぃーわんの あいすくりーむを たべてかえりましょう」
| ^o^ |「すたーばっくすにも いきましょう」
\(^o^)/
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:25:33.60 ID:Rv64YMWZ0
-
オワタの発言に耳を貸さず、女子高生みたいな会話しながら二人は行ってしまった
オワタ無視された
完璧ハブだこれ
\(^o^)/「…おーい」
\(^o^)/「嫌いになっちゃうよー…?」
\(^o^)/「…………………」
\(^o^)/
なんだよ、もう
バーカ
別に泣いてなんていないんだからねっ!
\(^o^)/「あんな奴ら退学になれ!」
神様(上の方にいるだろうから空)に向かって叫んでから、地図の場所に走り出した
―(^o^)―「ぶーーーーーーーーーーーーーん」
この悲しみを労働に変えてやるんだからー
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:33:50.57 ID:Rv64YMWZ0
-
*
\(^o^)/「わーい、一レスでついたよー」
涙でびしょびしょになった顔を拭いながらたどり着いた
地図の場所は大学近くの小さなビルだった
内心公園の公衆トイレだったらどうしようかと思ってたオワタがいる
あのしょぼくれホモだって噂あったからオワタの体が狙われたのかと思ってたんだよねー
\(^o^)/「もっしもーし、どなたかいませんかー?」
自動ドアなのに自動で開かないドアを無理やりこじ開けて、ビルの中へと入っていった
埃臭い空気が鼻につく
人の住んでいるような気配は感じられないが
\(^o^)/「あれー?ここであってるんだよな?」
もう一度地図を見直して首を横に傾げた。可愛いポーズ!
もしかしたらこの地図あぶり出しかもしれないと、ポケットからライターを取り出そうとしたところで
誰かに首を掴まれた
\(^o^)/「オワッ!?」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:40:41.82 ID:Rv64YMWZ0
-
後ろに立っていたのはチンピラっぽいシャツを着た兄ちゃんだった
顰めた顔が微妙にその筋の人っぽいが多分年はオワタとそんなに変わらない
オワタの方が若々しいけどね!
( ,,゚Д゚)「てめぇ今何しようとしてたんだゴルァ」
\(;^o^)/「え、いや、オワタはただ…」
( ,,゚Д゚)「そのライターに紙…放火だな」
\(;^o^)/「なんと言う曲解…これは間違いなくオワル」
胸倉を掴み上げられ、そのまま地面に投げつけ突き刺す気のような男に冷や汗を流していると
その空間を裂くように再び別の声がその場へと響いた
今度は女の子の声だ
从 ゚∀从「まあ待てよ」
ホッと息を撫で下ろす
\(^o^)/(助か…)
从 ゚∀从「そういう不貞な輩はこのハインちゃんがフルボッコにする」
\(;^o^)/(ってない!)
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:41:54.50 ID:Rv64YMWZ0
-
前門にチンピラ、後門にDQN
オワタ絶体絶命のダイピンチ!
どうでもいいけど絶対絶命って確実に助からないよね、字面的に考えて
オワタ死亡!
\(^o^)/
\(^o^)/の次の活躍にご期待ください
\(^o^)/「なんてそんな打ち切りエンド、オワタは認めない!」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:46:58.18 ID:Rv64YMWZ0
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こんなとき発動するのがトラップカード、火事場のなんとやらカード!
このカードを発動したとき、オワタの攻撃力が2倍!
さらにドサクサにまぎれておんなのこのオッパイを揉む事ができるのだ!
\(^o^)/「覚悟!とうっ!」
( ,,゚Д゚)「!?」
\(;^o^)/「おわっ」
ズルッ
ベチャーン
从 ゚∀从「うわ、転んだ」
\( o )/「痛い…オワタ痛い…」
( ,,゚Д゚)「だ…大丈夫か?」
\(;o;)/「涙が出ちゃう…だって男の子だもん」
( ,,゚Д゚)「あ、あぁ…うん、出てるけど…」
まぁ元気出せ、とチンピラが手を伸ばしてきた
意外とイイヤツだ
从 ゚∀从「ダセー、ウゼー」
対してこっちの女はビッチだ。死ねばいいのに
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:53:44.82 ID:Rv64YMWZ0
-
女の方は無視して、オワタはチンピラにお礼を言うと、チンピラは爽やかに笑った
\(^o^)/「ありがとう、チンピラ」
( ,,゚Д゚)「まぁ気にすんなよ、あと誰がチンピラだゴルァ」
爽やかに笑ったがついでにぶん殴られた
やっぱこいつも嫌いだ
\(^o^)/「オワオワオワ…」
それにしても、こいつらは一体何しにここに来たんだろう?
ていうかなんでここにいるんだ?
オワタよくわかんない
わかんないんですbyオワタ
\(>o<)/
( ,,゚Д゚)「何気持ち悪い顔してんだお前」
\(^o^)/「失礼すぎwwwwwwwww」
从 ゚∀从「おいそこのバカ共、どうでもいいけどお前らここにいるってことは
何か作れって言われてきたんだろ?
それともお前らがここで説明してくれる奴なのか?」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/01(火) 23:57:57.83 ID:Rv64YMWZ0
-
馴れ合いを開始し始めたところでDQN女が聞いきた
KY!KY!
从 ゚∀从「今何か考えたか」
\(^o^)/「イ…イエン…」
从 ゚∀从「どっちだよ!」
\(^o^)/「ひゃいんっ!」
女なのに凄い力で持ち上げられた
オワタここに来てから持ち上げられてばっかりだ
やっぱり来なきゃよかったよー
( ,,゚Д゚)「怒るなって、そいつの持ってた紙、ここまでの地図だったみてーだし
俺もここを紹介されたクチだ
そいつもたぶん違うだろうから、当たってもしょうがねーだろ」
\(^o^)/「そう、そう、オワタも何も知らない」
顔の前で手を振ると、これ見よがしに舌打ちされた
プンプンである
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:01:50.63 ID:/LKTolbE0
-
『やぁ、ようこそ』
その時、もう使われていないようなスピーカーから重々しい、まるでボイスチェンジャーを
浸かったような声がビルの中に響いた
突然響いたその声にオワタたちは話すのを止めて辺りを見回したが、周りにそれらしき影はない
シンと静まり返った中でカビと埃が鼻をくすぐる
从 ゚∀从「…………」
\(^o^)/「はっくしょーん」
( ,,゚Д゚)「…………」
『ようこそ、”ダメ人間”くんたち。私は君たちを歓迎しよう』
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:07:53.99 ID:/LKTolbE0
-
その言葉に、二人は各々顔を顰めて呟いた
_,
从 ゚∀从「ダメ…」
_,
( ,,゚Д゚)「人間だぁ…?」
\(^o^)/「ちょwwwwオワタのセリフも残しておけwwwwww」
『そうとも、君たちは社会から見放されつつある素敵な”ダメ人間”さ』
\(^o^)/「シカトwwwwwwwオワタ主人公なのに立場ないwwwwww」
こうなったら読者もオワタも置いてけぼりだ。
作者出て来い!
そんなオワタの小さな願いも届かず、スピーカーから流れる声は勝手に話を進めていった
『どこかしら欠陥があって人と交われない、性格に何かしら障害があり人と関われない
関わりたくない、そんな子たちを呼んだのはこの私さ』
从 ゚∀从「…うるせーな余計なお世話だ」
( ,,゚Д゚)「まったくだゴルァ…誰が欠陥だ」
\(^o^)/(お腹すいたなー)
『しかし嘆くことはない、私はそんな君たちを愛しているからね』
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:12:41.78 ID:/LKTolbE0
-
凄みを含んだその声が粘着質に笑った
女の方が露骨に嫌そうな顔をしている。
\(^o^)/「うわーい気持ち悪っ」
( ,,゚Д゚)「同意だゴルァ」
从 ゚∀从「死ね」
『ははは、言葉のフルボッコとは…君たち、ここに来た理由を忘れたのかい?』
从 ゚∀从「………………」
( ,,゚Д゚)「………………」
\(^o^)/(そういえばなんで来たんだっけ?)
『答えられないところを見ると、やはり君たちはこちらへ進むしかないようだね
なあに、怖がることは無いよ。作るのは簡単だから』
ガチャン、とどこかでカギの開く音がした
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:17:53.62 ID:/LKTolbE0
-
『さぁ進みたまえ、その先に君たちの進むべき未来がある』
薄暗いビルの中にぽつぽつと明かりが灯り始めた。
その先にはおよそビルには似つかわしくない木製の扉があって、やけに
怪しい光を放っていた
从 ゚∀从「…ッチ…」
( ,,゚Д゚)「妙な演出しやがって…けど、行くしかねえようだな…」
男が苦しそうに、しかし挑発するようにニヤリと笑う
\(^o^)/「え…何か怖いからオワタ帰ろうと思ってたんだけど」
『ちなみに三人一組で作るからね』
从 ゚∀从「行くぞアホ面!」
( ,,゚Д゚)「おめえも行かなくちゃいけねぇ理由あんだろ!」
\(^o^)/「あーーーれーーー」
思い出したけど、別に単位のために命張りたくないよオワタ!
あのしょぼくれ男め!やっぱり死亡フラグじゃん!
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:24:55.16 ID:/LKTolbE0
- *
奥へ進むと、そこには綺麗な顔をした女の人が立っていた
なんと驚くべきことにメイド服である
川 ゚ -゚)「いらっしゃいませ。ご主人様に案内を仰せつかっております、クーと申します」
\(^o^)/「メイドさん…まさか…実在してたのか…」
从 ゚∀从「何だらしない顔してんだよ」
( ,,゚Д゚)「ちょーかわいーはにゃーん」
从 ゚∀从「お前も何言ってんだよ気持ち悪いな」
頭を小気味良く叩かれ、オワタたちはその女の人についていく
綺麗だけどまるで人形のように真っ白で、あまり喋らないその人を見ていると
オワタはこう思う
\(^o^)/(やっぱり二次元が一番!)
川 ゚ -゚)「こちらです」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:30:58.89 ID:/LKTolbE0
-
一瞬女の人が嫌悪をモロだしにした顔をしたけど、きっとオワタの被害妄想だろう
川 ゚ -゚)「どうぞ」
案内された部屋に入ると、そこにあったのは人形だった
フランス人形のように西洋風のものから、市松人形と言った和風のものまで
マネキン、ぬいぐるみ、コケシ、着せ替え人形…と様々な人形が部屋に敷き詰められていた
正確には敷き詰められてるのではなく、飾ってあるのだけど、こんだけ数が多いと
もうオワタにはこの部屋に人形が押し込められてるようにしか見えない。
\(^o^)/「オワテル景色だー」
从 ゚∀从「薄気味悪い部屋だな」
( ,,゚Д゚)「ん?女は人形好きだろ?」
从 ゚∀从「なんだその偏見、仮にこのハインちゃんが人形大好きさんでもこんだけあったらキモイっつの」
( ,,゚Д゚)「!お前…!」
从 ゚∀从「なんだよ」
( ,,゚Д゚)「自分の名前、自分で呼ぶのって結構痛いぞ」
从#゚∀从
\(^o^)/ガーン
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:38:12.87 ID:/LKTolbE0
-
『やぁ、よく来てくれたね。ここは私の人形部屋だよ』
残酷な事実に打ちひしがれていると、再びスピーカーから声が聞こえてきた。
さっきよりもどこか楽しげな雰囲気を含んだその声に、オワタの死亡フラグが
上昇してくのを感じる
やばい、今日お母さんが持ってた安産祈願のお守り借りとくんだった
从 ゚∀从「おい、いい加減出てこいよテメェ!何させようってんだ!?」
( ,,゚Д゚)「そうだゴルァ!やるなら早くしろ!」
\(^o^)/「そうだ、素数を数えよう!」
落ち着こうと思ったけど、そもそもオワタは素数を知らない。
両手を挙げてオワタも抗議することにしよう、まぁ最初から両手はあげてるんだけどね!
\(^o^)/「ていうかもうオワタ家に帰りたい」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:44:29.55 ID:/LKTolbE0
-
『それは無理だよオワタ君、言っただろう?君たちはダメ人間だって。
帰るところなんて無いんだよ、私のところ以外にはね』
何言ってんだこいつー
さっきからマジうざい。オワタは家に帰るんだい!
\(^o^)/「オワタにはエロ可愛い姉と休日にはキャッチボールしてくれるお父さんがいるんだよーだ
だから早く帰せ…」
『君に家族なんていないだろう』
\(^o^)/
『君達も』
从 ゚∀从
( ,,゚Д゚)
『元々帰る場所なんて無いはずだ、だって君達は私の
人形
なんだから』
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:52:24.74 ID:/LKTolbE0
- オワタの頭がぐわんと大きな音を立てて割れた
キィーーーン、と飛行機に乗ったときのように、甲高い飛ぶような音が頭の中で反響している
――博士…こちらの人形も世に出すんですか…?
――もちろん、どんな人形でも私の子供だからね
ザーザーザーザーザーザー
――やはりあの人形は失敗みたいです、まるで社会には役に立ちそうもありません
――…そうかい、それじゃあ回収しようか、仕方ないからね
ザーザーザーザーザーザー
――記憶はどう致しましょう?
――いつものように、また作り変えておいて
――畏まりました
――…まったく
(´・ω・`)「どうしてうまくいかないかなあ」
『まっとうな人間の心っていうのは、なかなか作り出せないもんだね』
そこから先は、真っ暗で何も覚えてない
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 00:58:13.26 ID:/LKTolbE0
-
〜〜〜〜〜〜〜
川 ゚ -゚)「博士」
(´・ω・`)「クーかい、あの子たちはどうしたの?」
川 ゚ -゚)「博士の仰った通り、また記憶を書き換えておきました」
(´・ω・`)「そう、ゆうたろうやブームの様子は?」
川 ゚ -゚)「良好です」
(´・ω・`)「…今度は上手くいくといいなあ」
私は近くに来たクーの美しい髪を撫でながら呟いた
しっとりとした手触りのいい髪が私の指の隙間を落ちていくのを、至福の目で眺めた
(´・ω・`)「君は美しいね」
川 ゚ -゚)「恐れ入ります」
(´・ω・`)「流石僕の一番の人形だ」
川 ゚ -゚)「はい」
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 01:02:55.10 ID:/LKTolbE0
-
しずしずと薄い唇を震わせる彼女を、私はそっと抱き寄せた
ああ、可愛い可愛い、私の人形
傍らには無数の人形達、どれも愛しい私の作品
从 ∀从
( ,, Д )
さっきまで”人”として世に出ていた人形も、そこにある
惜しいなあ、もうちょっとまともだったなら、私も回収なんてしなかったのに…
(´・ω・`)「あれ?オワタくんは…?」
川 ゚ -゚)「まだ思考回路が正常でしたので、再びプログラムを施して起動させよとのことでしたので…あっ…」
(´・ω・`)「ああ、そうだったね、今度こそ、彼にはうまくいって欲しいなあ…」
クーのまろい体を味わいながら、私はゆっくりと呟いた
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/07/02(水) 01:06:35.26 ID:/LKTolbE0
- 〜〜〜〜〜〜
目が覚めた
\(^o^)/「あれ?オワタどうしてたんだっけ?」
目の前には見覚えのある天井、確か昨日はブーム達と話して…それから…
だめだ、よく思い出せないや
\(^o^)/「まぁいいか、大学行かなくちゃ」
皆勤賞目指して頑張ろうっと!
着ていたパジャマを脱いで部屋を飛び出した。
頭の中に低い男の声が聞こえた気がしたけど、多分気のせいだったんだろう。
――次は失敗しないといいなあ
終わり
〜\(^o^)/まだ何も終ってないようです〜
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