1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 20:46:15.72 ID:KuCu1NsnO






ことの始まりは仲の良いヤリマンからの電話だった。

ξ ゚听)ξ「今なにしてんの?暇なら飲もうよ」

( ^ω^)「おk」

安請け合いしたのが間違いだった。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 20:47:58.90 ID:KuCu1NsnO
待ち合わせ場所の駅で落ち合うとヤリマンが僕に聞く。

ξ ゚听)ξ「友達もいるんだけどいい?」

( ^ω^)「構わないお」

着いた先の居酒屋には大群が待ち受けるテーブルがあった。
なんだこれと聞くと、ビッチは某巨大SNSの集まりだと言う。

(;^ω^)(なん……だと……!?)

困惑する僕を強引な盛り上げ方で歓迎してくれるリア充達。無理矢理笑顔を作って挨拶した。

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 20:50:29.62 ID:KuCu1NsnO
登録してから一ヶ月もしないうちに閲覧者の履歴が残る足跡システムと
日記を読んだらコメントを残さなくてはならないという暗黙の了解に辟易してしまい、
そのまま半年か一年ぐらい放置していた僕にとってこの飲み会は居心地が悪かった。

しかし来てすぐ帰るわけにもいかない。僕を呼んだ彼女の立場がないからだ。
ヤリマンといえどもメンツはあるだろうからこれは仕方ない。

手近にいた話しやすそうな奴と漫画か何かを話題にして、
後はただひたすら酒を飲んでなんとかその日をやり過ごした。

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 20:52:42.36 ID:KuCu1NsnO
リア充共のサバトからしばらく経った頃、ヤリマンから電話がきた。
今度は詳細を聞いてから返事をしようという固い決意と共に電話を取った。

だいたいこの女は小銭しか稼がないDQNから高収入のおっさんまで
幅広く抱かせるくせに僕とは一度も寝てくれないので嫌いだ。
だから用件なんか聞かずに叩ききって着信拒否なんかにした方がいいかもしれない。

ξ ゚听)ξ「あんたのこと気に入ってる子がいるらしいんだけどどう?」

女神に見えた。

(* ^ω^)「だだだだ誰だお?」

ξ ゚听)ξ「当ててみて」

何人かいいなと思った子の名前を挙げたがどれも不正解。
まだるっこしくてイライラしてきた僕は早く言ってくれよと促した。

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 20:55:08.13 ID:KuCu1NsnO
ξ ゚听)ξ「しぃって子」

( ^ω^)「どんな子だっけかお?」

つらつらと容姿を説明するオサセの言葉に思い当たる人がいた。

( ^ω^)「ああ、大人しそうな感じの……」

ξ ゚听)ξ「んー、多分そう。で、どう?」

そこではたと思い出す。そういえば前にも紹介してもらったな、と。
このタクシー娘は上手くいっている時は恩着せがましく鬼の首をとったように騒ぐくせに、
いざその子と別れることになったらあれこれと僕の欠点を罵倒してきたのだ。

また、面倒なことになるかもしれない。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 20:57:25.79 ID:KuCu1NsnO
( ^ω^)「いま好きな人がいるってことで頼むお」

ξ ゚听)ξ「へー、いるんだ。だれ?」

(;^ω^)「察してくれお」

ξ ゚听)ξ「うわーwwwもったいない。あんたに惚れる子なんて珍しいんだから大事にすりゃいいのに」

もっともな意見だが、がっつくほど餓えてなかったのでそのままやんわりと断った。

ξ ゚听)ξ「まっ、友達ってわけじゃないから別にいいんだけどね」





しぃは別によくなかったらしい。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 20:59:31.78 ID:KuCu1NsnO
ハードファッカーが頼りないと判断した彼女は、独自にアプローチを開始した。
僕は本名や住所をプロフィール欄に書いていなかったのだが、
同じSNS内の友人達のプロフや日記から僕の最寄り駅を発見し、張り込みを始めたのだ。

やがて僕は発見され、尾行&徘徊行為が始まった。

(*゚‐゚)

⊂ニニニ(;^ω^)ニニ⊃「ひゃあああああああああ!!!!!」

(;^ω^)(展開早すぎるってレベルじゃねーお!!)

実害にあった僕すらこう思ったのだから、周囲はもっと現実味がない話に聞こえたのだろう。
友人達に相談したってみんな笑うかひやかすか羨ましがるかのどれかで、誰も真剣に取り合ってくれなかった。
まあ、無理もない。僕だって当事者でなければ面白がるだけで終始したはずだ。

ただ。

ξ;凵G)ξ「またまたーwwwwww話し大袈裟過ぎだからwwwwwww」

売女にだけは笑われたくなかった。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:02:32.97 ID:KuCu1NsnO
⊂ニニニ(;^ω^)ニニ⊃「助けてくれおーーー!!!」

(*゚‐゚)

僕は走って逃げた。それも一度や二度じゃない。
週に三、四回は合うペースが続いたので凄く疲れた。

そんなハードな毎日を送った結果、注意力が落ちてしまい、つい家に帰るとこを見られてしまった。

(;^ω^)(なんてこったい!!!!)

安住の地であり、唯一心休まる場所を爆撃されては堪らない。
なのでとにかく彼女を説き伏せようと努力した。

(*゚‐゚)

しかしなにが気に入らなかったのか分からないが、

(#゚‐゚)

彼女はぶち切れ、

(# ‐ )

カッターナイフを取り出した。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:05:21.67 ID:KuCu1NsnO
少し小便が漏れそうになったのだが、楽観的にも考えていた。
正直、女相手でカッターナイフならどうにでもなるだろうと思っていたのだ。
そりゃ狭い部屋の中で包丁コースなんてのはかなり危険だろうけど、文房具に広い道路なら楽勝だ。

が、ここでなんとかしないと長引くかもしれないと危惧した僕は、しぃと戦うことにした。

( ^ω^)「ばっちこいやーーー!!!!!」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:08:01.56 ID:KuCu1NsnO
覚悟を決めたはいいが不安はある。それはどう振る舞えば法に触れずに彼女を倒せるかってことだ。
昨今の司法はやたら女に甘いので、なにをやっても悪いのはこっちになりそうだし、
下手すりゃ過剰防衛や暴行罪などでお縄になるのではないかと心配だったのだ。

( ^ω^)(……そうだ!!)

自分の閃きにぽんと手を打ちたくなった。






僕はぶるぶる震える彼女に逆水平チョップをかました。

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:10:46.63 ID:KuCu1NsnO
((*;゚‐゚))「おふっ!!!!?」

(# ^ω^)「しゃぁぁぁっ!せい!!せああああああ!!!」

僕は叫びながら二度三度とチョップを入れた。
しぃがどんな様子かよく分からなかったが、ダメージはありそうだった。

(* ^ω^)(プロレスなら……プロレスで戦うならシャレになるんだお!!)





まあ、なんだかんだ言って僕も気が動転していたのだろう。
当時、その瞬間は、本気でそう思い込んでいたのだ。
まったく、どうかしていたとしか言いようがない。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:13:18.14 ID:KuCu1NsnO
僕はモンゴリアンチョップを入れてからSTOを炸裂させた。
STOとはスペース・トルネード・オガワの略で、
相対した者の首を腕でロックしたまま足を掛け、背面から地面に叩きつける荒業だ。

(*゚‐゚)「がふーん!!!!」

(# ^ω^)「よっしゃあああああああああ!!!!!!!」

倒れたまま彼女の腕を掴み、間接を極めようとするが、しぃは打ち上げられた魚のように暴れに暴れた。

(# ^ω^)「せいせいせいせい!!!!」

しかし僕はウエイトを移動させて動きを封じ、技を掛ける。

(*;‐;)「ぎゃあああああああああああああああ!!!!!」

アームロック。僕の一番の得意技だ。

(* ^ω^)(カッコいいお!僕はいま最高に輝いてるお!!)





警察が来た。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:16:15.83 ID:KuCu1NsnO
(# ^Д^)「オラ!!さっさと乗れやコラ!!!」

( ;ω;)「おーーーん!!誤解だお!!正当防衛なんだお!!」

(# ^Д^)「ご託は署で聞くから早くしろ!!!」

結論から言えば、逮捕されることはなかった。
決め手は現場に落ちてたカッターと彼女の言動にある。
親切なことにしぃは聞かれてもないことを自白し、のたうちまわっていたのだ。

ちなみに前述した僕の住所云々はこの時警官から教えてもらったものだ。

(;^Д^)「なあ、あの女どういう子なんだ?」

( ^ω^)

(;^Д^)「わけわかんねーこと言いながら暴れまくってるよ」

( ^ω^)

(;^Д^)「こりゃお前の言う通り、かなり変わった子みたいだな」

( ^ω^)

( ^Д^)「……なんか喋ってよ」

(# ^ω^)「謝罪と賠償を要求するお!!!!!」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:20:06.13 ID:KuCu1NsnO
しばらくすると、彼女はまだ未成年のようで親御さんが迎えに来た。

J( '-`)し「この度はうちの娘が……」

そうじゃないかと思っていたことを彼女から聞いた。
なんでもしぃは過去に辛い体験をしただとか心を病んでしまっただとかその手の話だ。
ちなみにその加害者は僕によく似た人らしい。

いい迷惑だった。

J( '-`)し「真に申し訳ありませんでした」

( ^Д^)「まあ、お気になさらずに。大した被害もありませんでしたし」

( ^ω^)(なんだこいつ?)

こうしてデスマッチはその幕を閉じた。

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:22:03.04 ID:KuCu1NsnO
(´・ω・`)「舐めてんじゃねーよ、おい」

数日経ってから友人のショボンに事の顛末を話し終えると、彼は僕にそう言った。

( ^ω^)「なんだお急に」

ショボンは空手と柔道の有段者で、しかもサブミッションまでたしなむガチムチだ。
その外見に似合わず彼は甘党であるため、この日はオープンカフェでパフェを食うのに付き合わされていた。
ぱんぱんに膨らんだ筋肉とお店の雰囲気はまったく釣り合っていなかった。

(´・ω・`)「どこがプロレスなんだよ。プロレスバカにしてんのか?」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:24:58.78 ID:KuCu1NsnO
(;^ω^)「これだけのことがあったのに食いつくとこはそこかお」

(´・ω・`)「次は俺も呼べ。本当のプロレスってやつを教えてやる」

( ^ω^)「ねーよwwwww」






しかし、あった。
それから一月も経たないうちに、リターンマッチすることになったのだ。

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:26:19.79 ID:KuCu1NsnO
(*゚‐゚)

( ^ω^)

(*゚‐゚)

( ^ω^)

(*゚‐゚)

( ^ω^)「ちょっと待ってくれお」

僕は家の裏手にあるわりと広い公園へ彼女を招くつもりだった。
もちろん後から文句を言われないよう、ショボンへ連絡することも忘れない。

彼は二つ返事で了承した。

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:29:28.17 ID:KuCu1NsnO
( ^ω^)「行くお」

(*゚‐゚)

しぃはこくりと一つだけ頷くと素直に僕の後に付いてきた。だが、用件は言わない。まったくの無言。
結局何をしたかったのか今でも分からないままだ。なにか僕に言いたいことでもあったのだろうか?

うつむきながら歩く彼女は古着系というか、わりとお洒落な重ね着にふわふわの茶髪。
見た目だけならとても殺し合いを演じたあの相手だとは思えなかった。

( ^ω^)(違う出会い方をしてればあるいは……)

いや、ないか。そう結論付けてショボンを待った。

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:32:00.98 ID:KuCu1NsnO
やがて腹に響くバイクの音がした。ショボンだ。ご自慢のドラックスタークラシックで颯爽と参上した。

(´・ω・`)「よう」

真冬なのにタンクトップで。

( ^ω^)(……よし)

僕達は軽く柔軟体操を始めた。ショボンはマニアックなやり方で、僕はラジオ体操的な方法だ。
しぃはじっとそれを見ていたが、やがて見よう見まねで体を動かしはじめていた。

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:33:45.75 ID:KuCu1NsnO
こうして思い返してみれば奇妙としか言えない体験だった。

僕達には言葉が要らず、ショボンが無言で僕を手四つに誘う。
がっしりと組まれた指、全力で力を入れる腕。

男女三人でプロレスが始まった。

最初は僕とショボンで技を掛け合い、後からしぃが体当たりや平手打ちで参戦してきた。

僕がフライングボディアタックで彼女を吹き飛ばせば、ショボンが僕にラリアットをする。
ショボンがしぃにヘッドバットをしたかと思えば、僕は彼の足を取ってスピニングトーホールドをした。
しぃには技の知識があまり無いらしく、叩いたり蹴ったり絞めたりしかしない。
そんな彼女を、ショボンは抱え込み式逆エビ固めをお見舞いする。

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:35:43.47 ID:KuCu1NsnO
(# ^ω^)「しゃああああ!!!」

僕はあびせ蹴りをショボンに叩き込んだ。倒れたショボンは大袈裟に唸りながらふらふらと立ち上がる。

(# ^ω^)「食らえお!!!!」

ナックルアローを数発ショボンに当てた。
ショボンの膝ががくりと落ちたのを見た僕は、
ジャンピングヒップアタックを繰り出すが空中でキャッチされ、ボディースラムをやられた。

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:38:28.61 ID:KuCu1NsnO
入れ替わり立ち替わりの激しい攻防戦だった。

それからも長い間戦い続け、ショボンとしぃがツープラトンブレーンバスターを僕にやり、
そのお返しと言わんばかりにしぃへ喉輪落としを、ショボンへコブラツイストを掛けたその時。

(#´・_ゝ・`)「コラー!!!なにやっちゃってんのー!!!」

怒声と共に数人の警察官が登場した。

( ^ω^)

(´・ω・`)

(*゚‐゚)



後から聞いた話なのだが、現場の警官達はしぃをレイプしようとするショボンを
僕がコブラで食い止めてるいるように見えたらしい。

こうして再びゴングではなく、国家権力の介入で試合は終りを告げた。

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:42:10.22 ID:KuCu1NsnO
J( '-`)し「重ね重ね真に申し訳ありません……」

警察署でこってり絞られていると親御さんが頭を下げにきてくれた。
憔悴しきっている様子はとても気の毒に思えた。
僕はしぃに一言、説教臭いなにかを言ってやろうと彼女を見やると、

(*゚‐゚)「……ごめんなさい」

と妙に殊勝な態度でそう言った。

これが僕が見た彼女の最後の姿だった。

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:45:12.07 ID:KuCu1NsnO
(;'A`)「お、女の子と……三人で……プロレス……?」

( ^ω^)「そうだお」

(´・ω・`)「あん時はかなり燃えたぜ。実にいいファイトだった」

バトルロワイヤルのかなり後、ショボンと友達のドクオで鍋を食ってる時にその話題になったことがある。

('A`)「……なんで俺誘わなかったんだよ」

( ^ω^)「お?やりたかったのかお」

('A`)「あったりめーだろ!!複数プレイは男の夢じゃねーか!!!」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:47:21.21 ID:KuCu1NsnO
(´・ω・`)「……なあドクオ。お前なんか勘違いしてねーか?」

('A`)「どういうことだ?」

(´・ω・`)「プロレスってセックスのことじゃねーぞ」

(;'A`)「な、なんだってー!!!?」

('A`)「いやいやいや、逆に話が見えねーよ」

( ^ω^)「まあまあ、夜は長いからゆっくり話すお」




しぃはあれ以来、僕の所へ来ることはなかった。

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:50:05.92 ID:KuCu1NsnO
最初は新しいターゲットでも見付けたのかと思ったが、セレビッチによるとどうも違うらしい。
田舎療法とでも呼べばいいのか、とにかく自然たっぷりの場所で治療に専念しているとのことだ。
突然自分からそう決断したようなので周囲はかなり驚いたみたいだとも聞いた。

僕はもしかしたらあの夜のファイトが彼女の背中を押したのかもな、と想像してみたりする。
しかしそれはどう考えたってありえない話だ。
自分でも意味不明だった謎のバトルで心が動かされてしまうほど、人間は単純に出来てないはずなのだ。

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:52:42.90 ID:KuCu1NsnO
ちなみにこの話の全容を知っているのは僕だけだ。

ミス・マザーファッカーは僕たちがプロレスしたことを知らないし、
ショボンはサセ子と面識がないのでしぃのその後を知りようがない。

なぜ黙っているのか?

そりゃこんな話したって誰も信じっこないし、
ショボンに教えたら俺のレスリングが人を救ったなんて付け上がるに決まっているからだ。

それに僕はこの話を誰かにする時は、彼女の了承を得る必要があるだろうと考えていた。

黒歴史を吹聴されるのは、誰だって面白くないだろう。

それが病を克復しようとしている、ごくごく普通でまともな女の子ならなおさらだ。

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/10/21(火) 21:55:49.69 ID:KuCu1NsnO
思えば僕は彼女の笑顔を見たことがない。


いつか彼女が回復し、どこかで偶然会えた時、
僕の一番の得意技であるアームロックをかけたら笑ってくれるだろうか?


その答えが出る日を、僕は楽しみにしている。






('A`)「胸とか当たらなかったのか?」

(´・ω・`)「そりゃ当たるさ」

( ^ω^)「不本意ながら」

(#'A`)「俺も誘えよ!!!」









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